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【2019年6月15日(土)朝刊】より



   ■ アルツハイマー病抑制研究、室工大学内にシソ農場新設

 シソ科の植物に含まれる成分が認知症の一種・アルツハイマー病の発症要因となるタンパク質「アミロイドベータ(Aβ)」の凝集を抑える可能性を突き止め、実用化に向けた研究を進めている室蘭工業大学の研究チームは13日、学内に新設した栽培農場にシソの苗を植え込んだ。有用成分を引き出す栽培法の確立に向け、試験栽培を本格化させた。

 徳楽清孝准教授(タンパク質化学)、上井幸司准教授(天然物化学)らのチーム。これまで同大が包括連携協定を結ぶ釧路管内白糠町特産のチリメンアオジソを同町と千歳市で試験栽培し、分析してきたが、成長の過程や、気象条件との関係をより詳しく調べようと今回、学内に栽培農場を新設し、道内4カ所で計900株定植したうちの600株を植えた。

 同農場には、土壌の酸性度や、肥料の三要素を構成するチッ素、リン酸、カリの割合を変えた区画を複数設けた。10月上旬ごろまで2週間に一度収穫し、土壌の違いなど栽培環境や採取する時期によって成分がどのように変化するかを分析。農場内には気象センサーを設置し、温湿度や日射量、雨量など気象条件との関係も検証する。酸性度の調整には同大の山中真也教授(粉体工学)らが開発した新しい消石灰も活用する。

 Aβは脳内で凝集し、蓄積することでアルツハイマー病を引き起こすと考えられている。チームはAβの凝集を抑える物質を効率的に探す顕微鏡システム「MSHTS法」を開発。植物約200種を調べ、シソ科のハーブが凝集を阻害する高い効果を持っていることを突き止めた。

 同農場で学生らと作業に当たった上井准教授は「室蘭工大が持つさまざまな技術を組み合わせて、認知症になりにくい成分を最も引き出す栽培法を見極め、付加価値を付けることで北海道のものづくりに貢献したい」と話した。
(野村英史)





   ■ 女子サッカー大谷室蘭全国逃す…文教大明清に苦杯

 第72回北海道高校サッカー選手権大会、第8回北海道高校総合体育大会女子サッカー競技は14日、男子の準決勝、決勝、女子の決勝が行われた。室蘭市入江運動公園陸上競技場で行われた女子の決勝は、大谷室蘭が文教大明清に1―3で敗れて全国高校総体(インターハイ)出場を逃し、悔し涙の準優勝となった。

 全国大会への切符を懸けた大一番。大会3連覇を目指す大谷室蘭は、前半早々にGK浦崎瑚乃美が相手選手と接触して右足を負傷。得意のサイド攻撃も「これまでサイドから崩していたが、今回はかなり対応されていた」(渡辺純一監督)と振り返った。ペースをつかめないまま26分にゴール前のこぼれ球を押し込まれて先制を許すと、前半終了間際にも長い距離のフリーキックがそのままゴールに吸い込まれて失点。

 後半も早く追いつこうとする焦りから本来のサッカーができず、前のめりになったところを狙われて失点。それでも選手たちは勝利をあきらめずボールを追い続け、28分に左サイドの混戦から與田琴美がゴールネットを揺らした。その後は良いリズムで試合を展開したが、得点には至らなかった。渡辺監督は「アクシデントもあったが、完全に力負けだった」と敗戦を受け止め、「守備は粘り強いので、足元の技術を含めて攻撃のバリエーションを増やしていきたい」と次の大会での巻き返しを誓った。

 キャプテンの石川りんは「相手のプレッシャーが速くて、自分たちのサッカーが思うようにできなかった。どんな場面でも自分たちのサッカーができるよう、明日からしっかり練習をしていきたい」と語り、唯一ゴールを決めた與田は「自分が取り返すという強い気持ちがあったし、良いボールが来たので冷静に対応できた。地元開催ということもあり、知っている人が結構来てくれてうれしかった」と話していた。
(奥野浩章)

   

 文教大明清3―1大谷室蘭

 男子の結果は次の通り。

 ▽準決勝 札幌第一2―0北照、北海2―1帯広大谷▽決勝 札幌第一1―1(PK5―4)北海





   ■ 交通安全改めて誓う、市立室蘭病院が全職員対象に研修

 市立室蘭総合病院の職員が酒気帯び運転で検挙されたことを受け、全職員を対象にした研修会が14日、室蘭市山手町の同院講堂で行われた。職員らは交通安全意識の高揚と再発防止を改めて誓った。

 医師をはじめ看護師や検査技師、事務局職員など約150人が出席。砂川市一家5人死傷事故が起きた2015年、当時砂川署長だった菊池和幸室蘭署長は「飲酒運転により4人の家族が死亡し生き残った次女も重傷。こんな不幸があっていいのかという痛ましい事件だった」と振り返った。

 その上で同年に砂川署と帯広署の職員が飲酒運転で相次ぎ逮捕され批判を受けたことに触れ「今回の飲酒事件を受け、市立病院もさまざまな報道が行われた。しかし皆さんが悪いわけではない。これからも室蘭市民のために働いてください」と訴えた。

 熊谷広美看護局長は「仕事に向き合う姿勢について改めて考えさせられた。職員一同信頼回復に努めたい」と誓った。
(北川誠)





   ■ 小笠原登別市長がウポポイ開設控えアイヌ政策を検討

 登別市の小笠原春一市長は14日、市役所で第3回定例記者会見を開いた。隣町の白老町に来年4月、民族共生象徴空間ウポポイが開設することなどを踏まえ、市内のアイヌ文化振興に関わる団体と会合を行い、市の特色を生かしたアイヌ政策の在り方を模索する考えを示した。

 登別市は「アイヌ神謡集」を編さんした知里幸恵、伯母の金成マツ、弟でアイヌ語の研究に大きく貢献した知里真志保を輩出した地。小笠原市長は「関係団体から助言を頂き、ウポポイ開設日(2020年4月24日)までに登別らしいアイヌ政策を検討していけたら」と話した。

 7日に登別東町で発生した、容疑者が逃走中の殺人未遂事件への対応については「事件発生は遺憾である。今後、市民生活部が主体となり、関係機関との情報共有や発信などのルールをもう少し具体的に検討していきたい」と答えた。

 また今年は、隔年で実施している「総合防災訓練」の年。7月20日、鷲別小学校を主会場に津波を想定した避難訓練や、3月に策定した「避難所運営マニュアル」を活用した避難所開設訓練などを実施する。「より多くの人が参加し、防災意識を高めていただけたら」と話した。

 19日招集予定の第2回市議会定例会に提案する議案13件、報告3件、諮問1件を発表。一般会計補正予算は、富岸町1を建設予定地とする消防本署新庁舎建設事業費に5730万円などを計上し、総額221億848万2千円とした。
(西川悠也)





   ■ 「会場一体笑顔」…登別・コロポックルの森で劇

 幼保一元化施設・コロポックルの森(小沼伸吾園長)の子どもたちが12日、登別市登別本町の同施設で、NPO法人あそび環境Museumアフタフ・バーバン(東京)の劇を楽しんだ。

 同施設のほか、姉妹園・海の子保育園(白老)の子どもたちも含めて約150人が参加した。昨年に続く開催で、今回は「ぐぅちょっぱっ劇場」のテーマで行われた。

 アフタフ・バーバンのメンバー3人が来園した。一般的な劇とは異なり、子どもたちも一緒に楽しめる参加型の内容だ。メンバーが海の波やカモメ、クジラなどを手や体で表現したかと思えば、ロケットや星が登場する宇宙空間に早変わり。子どもたちも動きをまねたほか、花火の打ち上げでは、メンバーと一緒に「どかーん」と両手を高く上げた。劇中で歌が披露されるなど、子どもたちの心をぐっとつかんでいた。
(石川昌希)





   ■ 赤十字の活動を支援、伊達の寿浅さんら3人に感謝状

 災害救護や国際活動など日本赤十字社の活動の資金に多額の寄付を寄せているとして、伊達市山下町、寿浅弘幸さん(86)、同市末永町、石ア歌子さん(89)、同市同町、橘厚子さん(64)の3人に7日、日本赤十字社の感謝状が伝達された。

 寿浅さんは2003年(平成15年)に金色有功章(寄付総額50万円)を受章、その後の累計額が50万円に到達して07年に社長感謝状を受けている。社長感謝状は今回で2回目。石アさんは金色有功章、橘さんは表彰状を受けた。

 伝達式は市役所であり、日赤伊達市区長の菊谷秀吉市長からそれぞれ手渡された。寿浅さんは「大変光栄。これからも貢献したい」、石アさんは「赤十字には関心があるので、できることをしていきたい」、橘さんは「今後もできる範囲で協力したい」と笑顔を見せていた。
(奥村憲史)





   ■ 日本人向けFRP、洞爺湖町でインストラクターを養成

 胆振西部で、ピラティスを日本人向けに落とし込んだファンクショナルローラーピラティス(FRP)が徐々に広がっている。指導する平野慎太郎さんは「体のゆがみに気が付いてもらい、正しい状態に持っていける方法として有効」とFRPの普及を目指している。

 3年前に関東から伊達市に移住した平野さん。指導者として最高位のマスタートレーナーの資格を持つ。洞爺湖町洞爺湖温泉で5月下旬に開かれた、伊達市舟岡町のStudio Hi‐ra(スタジオ・ハイラ)が主催する講座「インストラクター養成コース」。参加した4人を指導したのが平野さんだ。

 講座はインストラクター養成に向けた第1段階。ローラーと呼ばれる器具の上に乗って、手足を動かすエクササイズなどを体験する。同時に適切なアドバイスを送るよう指導もしていた。

 インストラクターになるには、実技や筆記の試験、リポートの提出、他のインストラクターの講座を10回も受けなければいけない。道内には現在、15人ほどのインストラクターが養成され、活躍しているという。

 平野さんの指導を受けた、室蘭市港北町の理学療法士、高木宏さん(43)は「新しいスキルが身に付き、指導の方法も勉強になる」、伊達市舟岡町の理学療法士、田中祐嗣さん(39)は「自分が感じているよりも実際には体がゆがんでいたりして、新しい気付きがありました」と感心していた。
(池田勇人)





   ■ 「ウポポイ」盛り上げへ、白老で22日に音楽祭

 第3回イランカラテ音楽祭(同実行委主催)が、22日午後1時半から白老町コミュニティセンターで開かれる。象徴空間「ウポポイ」の来年4月公開に向け機運醸成を図る。入場は無料。先着順。

 共催はイランカラテキャンペーン推進協議会、協力は民族共生象徴空間交流促進官民応援ネットワーク。第1回は釧路市阿寒町、第2回は上川管内南富良野町で開かれた。

 出演は芥川賞作家で長野冬季オリンピック開閉会式イメージ監督を務めた新井満さん、舞踊家、演出家、作詞家の秋辺デボさん、中国の歌手・李広宏さん、「空よ」「虹と雪のバラード」「誰もいない海」のヒット曲で知られるトワ・エ・モア、アイヌ民族文化財団、白老民族芸能保存会、白老・萩野小児童、白老東高生徒、北海道栄高、白老中、白翔中の各吹奏楽団。HTBテレビのマスコットキャラクター・onちゃんも登場する。

 プログラムは萩野小児童、白老東高生徒、白老民族芸能保存会による古式舞踊、萩野小児童、白老東高生徒によるイランカラテ合唱、新井さんと秋辺さんによるスペシャルライブ、北海道栄高、白老中、白翔中による吹奏楽演奏、李さん、トワ・エ・モアによるスペシャルライブ、出演者全員によるイランカラテの大合唱。

 問い合わせは町役場アイヌ総合政策課内の同実行委、電話0144・82局7739番へ。
(富士雄志)






【2019年6月15日(土)夕刊】より


   ■ はちどりプロジェクト宮手さん、母校の室清水高で授業

 東南アジアのカンボジア支援の活動を展開するNPO法人はちどりプロジェクト(横浜市)の代表・宮手恵さん(47)が14日、母校の室蘭清水丘高校を訪れ、1年生の世界史の授業で教壇に立った。後輩たちを前に「夢は口にしていると必ずかなう」と、実現に向け行動するよう呼び掛けた。

 宮手さんはカンボジア内戦(1970〜93年)で多くの識者が殺された結果、「知識」を失った同国の現状に胸を痛め、自分ができることをと、同法人を立ち上げた経緯を紹介した。「将来、支援を必要としない国にしたい」という夢を持って電気も水もない村に小学校を建て現在は、特産のコメを使った米ぬか油で石けんを製造するプロジェクトなどに取り組んでいる。

 生徒には「もし、あなたが読み書きができなかったら」と投げ掛け、誰かの身に置き換えて物事を考える大切さを伝えた。その上で自分にできる国際支援を考えさせた。生徒からは途上国から適正価格で買い取った「フェアトレードの商品を買う」「ボランティアをする」などの意見が上がり、宮手さんは「誰かのことを思って行動すれば世界は変えられる」と力を込めた。

 久保晴生さん(15)は「カンボジアで過去に起きたことの重大さに驚き、自分にできることは何かと考えるよい機会になった」と話していた。
(野村英史)



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