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【2017年5月24日(水)朝刊】より



   ■ 胆振総合振興局が外国人医療受診支援で道内初の検討会

 訪日外国人患者の医療機関受診をスムーズにするため、医療機関が外国人留学生を通訳として活用するシステム構築を目指した検討会が22日、室蘭市海岸町の胆振総合振興局で開かれた。道内初の試みで、まずは入院患者の生活支援に絞り、有償ボランティア活用の可能性を探る方針を確認した。2018年度(平成30年度)の施行を視野に調整していく。

 訪日客増加を受けて全国的に課題となっている外国人の受診態勢の整備を目的に、同振興局が企画した。管内でも、けがや病気で医療機関を利用する事例が増加しており、地域貢献意欲を持つ留学生たちを積極的に活用していこうとの新たな動き。

 室工大留学生を中心に在留外国人を支援している市民団体・留学生フレンドシップ(日栄均代表)、室蘭市内3総合病院、JCHO登別病院、室蘭市医師会、振興局から約20人が出席した。

 日栄代表は室工大留学生だけで約160人いることを説明。「期待に応える人材がそろっており、テーマパークなどで実績もある。ネット電話を使う手もある。有償ボランティアとしてシステム化したい」と提案した。

 医療機関からは「文化の違いや言葉の壁が課題」「少しずつ旅行者の受診が増えており、ほぼ救急」「役立つシステムがあれば心強い」と連携に期待の声がある一方、「単発での発生に対し有償での活用は難しい」との慎重意見もあった。

 留学生が急な派遣への対応が難しい現実もあり、入院患者の生活支援を対象に連携の可能性を模索することを決めた。年内に振興局が原案をまとめて検討会を開催、来年度実施を目指し調整することを確認した。

 本間研一振興局長は「道内の先行事例にもなる。しっかり取り組みたい」と述べた。保健環境部の廣島孝部長は「日栄さんたちの活動は財産で、活用していくことが重要。将来のためにも実現したい」と意欲を見せた。

 振興局が管内5医療機関に行った事前調査では、2015年度(平成27年度)の外国人患者の受け入れ数は242人で、前年度から62人増えている。国・地域別では中国、台湾、韓国の順で多い。
(鞠子理人)





   ■ 西胆振広域ごみ処理問題、分別意識の啓発など課題浮上

 資源リサイクルの広がりなどから全国的にごみの排出量が減少する中、環境省がまとめたごみ総排出量の2015年度(平成27年度)実績で、西胆振3市の住民1人1日当たりのごみ排出量は多い状態で横ばいが続いている。道内35市のごみ減量化の順位を見ると、室蘭33位、登別22位、伊達32位と下位に。今後、住民への分別意識の啓発のほか、ごみ処理施設の適正配置など、3市政が抱える課題が浮上。識者からは将来を見据えたごみ処理施設広域化の協議手法への疑問の声が上がっている。

 環境省の調査によると、住民1人1日当たりのごみ排出量は室蘭1196グラム、登別1061グラム、伊達1168グラムで道内平均(984グラム)より多く、札幌923グラム、旭川939グラム、帯広926グラムなど道内主要都市に比べても、ごみの減量意識が低いことが判明した。

 西胆振3市のごみのうち1人あたりの家庭系ごみ排出量(1日換算)は、室蘭667グラム(前年度比2グラム減)、登別640グラム(同2グラム減)、伊達740グラム(同1グラム増)。事業系は室蘭528グラム(同39グラム増)、登別422グラム(同31グラム増)、伊達428グラム(同115グラム増)だった。

 3市のごみ総排出量を見ると、室蘭は前年度比831トン増の3万8899トン、登別は1万9495トン(同381トン増)、伊達は1万5108トン(1435トン増)で増加傾向を示した。

 西胆振の15年度のごみ処理総量は計7万3502トン。計2カ所の施設で約10万トンの処理能力があるが、まだ余力がある計算だ。ただ、両施設は稼働年数が14年を超え、深刻な老朽化が問題となっている。

 このため、西胆振5市町による西いぶり広域連合は、西胆振地域廃棄物広域処理施設「メルトタワー21」(室蘭市石川町)の運営保守業務契約が21年7月に終了するのに合わせ、新施設を室蘭市内に建て替える計画だ。登別はごみ処理施設を「環境の象徴」などとする一部の市民意見を受け入れ、広域処理参入を見送った。

 崇城大学(熊本県)の永松俊雄教授(公共政策学、元室蘭工業大学教授)は、将来を見据えた西胆振地域のごみ処理運用方法について「地域住民の幸福の実現につながるかどうかが本来、議論されるべき」と指摘した。

 登別が実施した意見集約手法については「合理性、客観性に乏しく、一般住民の理解を得られるとは考えにくい内容」と強調し、「室蘭などへの感情的反発に加えて、首長の選挙対策といった政治的思惑もあるのかもしれない」と推測した。
(粟田純樹)





   ■ 「共謀罪」衆院通過で室蘭地方からも賛否の声

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が衆院本会議で可決した23日、室蘭地方の市民からは「一般市民も対象になってしまう」「外国人が訪れる東京五輪前に法整備が必要」などの声が上がり賛否が分かれた。

 「改正案の成立には反対。こうして話しているだけでも犯罪を疑われかねない」と警戒するのは室蘭市寿町の佐藤禮子さん(75)。「表現の自由が剥奪され、市民に情報統制が及ぶのでは」と憂慮。仕事で室蘭を訪れていた札幌市南区の斉藤免朗さん(60)も「立法を急ぎすぎている」と与党の強行姿勢を批判。御崎町の主婦、三木真由美さん(43)は「世界では共謀せずに単独で起こすテロが多発しており、この法律が果たしてテロ対策としてふさわしいか」と疑問を呈する。

 「改正案が通って良かった」と語るのは日の出町の会社社長、小川伊三雄さん(78)。「拡大解釈すればおかしな話になるが、テロにどう備えるかが課題」と指摘。「これから東京五輪があり国際条約の批准にも必要。外国人が多数訪れる中で法整備しないと話にならない」と強調する。登別市鷲別町の会社員、小川昌宏さん(43)は「日本は治安が保たれている方だが英国でテロがあったばかり。法律がない中で取り締まっているのが現状で、しっかりした法整備が必要。東京五輪前に法を定め国内外に示すことで抑止力にもつながる」と語った。
(粟島暁浩、西川悠也、林帆南)

   

 憲法を守る室蘭地域ネット(増岡敏三代表)主催の緊急街頭行動「許せぬ!共謀罪」が23日、室蘭市中島町のなかじまアイランドで開かれ、組織犯罪処罰法改正案の衆院通過に抗議した。40人が参加。同会メンバーは「今声を上げなくては取り返しがつかなくなる」「安倍政権は正義なき力を振りかざしている」などと批判。「共謀罪NO」などと書かれた横断幕やプラカードを掲げ「共謀罪は廃案」「廃案まで諦めないぞ」などと訴えた。
(粟島暁浩)





   ■ 室蘭・登別たたらの会が27日にカント・レラで製鉄実演

 室蘭・登別たたらの会(石崎勝男代表)は27日、登別温泉町の登別文化交流館カント・レラで、公開小たたら製鉄を行う。石崎代表個人としては、記念の100基目のたたら築炉となる。元鉄鋼マンとして携わってきた石崎代表は「ものづくりの原点を知ってもらいたい」と広く参加を呼び掛けている。

 たたらは、炉の中に砂鉄と木炭を入れて、ふいごで風を送り加熱。ヒ(けら)と呼ばれる鉄を作り出す昔ながらの手法だ。2002年(平成14年)に道の駅みたら室蘭(室蘭市祝津町)であった「たたらフォーラム」での操業実演が、石崎代表の記念すべき1基目。富士製鉄(現新日鉄住金)に入社後、室蘭製鉄所に勤めていた経験を生かして、ものづくりの経験を伝授してきた。

 11年には、国鉄や行政OBらとともに同会を立ち上げた。以後、地域住民向けの実演会や展示会を定期的に開催。現在のものづくりの基礎となっているたたら製鉄を発信している。

 27日は午前8時から火入れをして、同9時ごろに室蘭、登別で採集した砂鉄を炉に入れる。午後3時前後にヒを取り出す予定だ。小雨決行だが、悪天候の場合は翌28日に順延する。

 石崎代表は「くわ、すき、かんな、のこぎりなどは、本来たたら製鉄で作られており、日本のものづくりの原点となっている。地域の子どもたちに歴史を知ってもらい、技術伝承に取り組んでいきたい」と話している。

 問い合わせは石崎代表、電話0143・85局1179番へ。
(石川昌希)





   ■ 登別観光協会が総会、10月にコンベンション協会設立

 登別観光協会(唐神昌子会長)の2017年度(平成29年度)通常総会が23日、登別温泉町の登別グランドホテルで行われた。全市観光の推進に向けて各種団体と連携して「登別国際観光コンベンション協会」の立ち上げを決めた。観光協会の名称や定款を変更して、10月に設立する方針だ。地域の魅力を結集して観光客に市内観光を楽しんでもらうほか、MICE(企業の研修旅行や国際会議、イベントなど)を市内に誘致して、登別温泉に宿泊してもらう態勢づくりを目指す。

 観光スタイルが団体から個人に変わりつつある中、自然や食、文化などを観光客に提供して、登別ならではの地域資源を楽しんでもらう考えだ。世界にも名高い登別温泉に加え、観光客にさまざまな情報を提供して、登別の魅力を堪能してもらう。まちづくりやスポーツ、文化などさまざまな団体と連携して、地域全体の魅力開発と情報発信を推進していく方針だ。

 北海道MICE誘致推進協議会への入会も検討している。同協議会は国内外の団体や企業などに、地域の施設情報などを提供している。まち中で会合や大会などを開き、登別温泉の複数の宿に分泊してもらうことを想定しているが、情報が同協議会の加盟団体に限られていることから、「MICEへの加入があるだけでもプロモーション効果が高まる」(関係者)という。唐神会長は「北海道と一体となって観光振興を図る中で、協議会に入ることで今までにないプロモーションの機会になる。人の流れをつくり、にぎわいある地域づくりが使命だ」と述べた。

 17年度事業計画でも全市観光の推進を目指す事業が中心だ。亀田記念公園やふぉれすと鉱山など昨年度から取り組む登別の魅力発掘をさらにブラッシュアップして、集客に直結する仕組みを構築する。20年の国立アイヌ民族博物館開設に伴い、広域的な連携強化を図る。北海道新幹線2次交通整備なども盛り込んだ。

 コンベンション協会の設立に向けて今後、関係団体にアプローチして協力を呼び掛けていく方針だ。会議を重ねて10月の設立を目指す。

 総会では任期満了に伴い役員改選を行った。唐神会長はじめ、副会長の南智子、藤崎信雄、吉田武史の3氏を再任。日野拓郎氏を新たに副会長に選んだ。専務理事は大野薫事務局長が兼任する。
(石川昌希)





   ■ 有珠山噴火対策で道道新ルート2区間の整備が着々

 有珠山の噴火対策として道が進めている、壮瞥町の洞爺湖東岸と伊達市郊外を結ぶ道道新ルート2区間の整備事業が2019年度(平成31年度)中の全面完成を目指して進んでいる。湖畔と壮瞥町の市街地を結ぶ東湖畔トンネルの掘削は今月中旬、中間地点を越えた。噴火で主要道路が寸断された場合の代替路としての役割は大きく、早期の供用開始が期待されている。

 新ルートは、洞爺公園洞爺線と滝之町伊達線それぞれの道道で、新しい道路を整備する。室蘭建設管理部洞爺出張所(洞爺湖町)によると、洞爺公園洞爺線の現行ルートを壮瞥町滝之町から同町東湖畔に向かって南東側に新ルートを開削、延長463メートルの東湖畔トンネルを含めた全長1550メートルのルートを新設、国道453号に接続させる。国道と交差する地点から町道(950メートル)をそのまま活用し、立香南久保内線に合流させ、滝之町伊達線を東側に移設する4・24キロの新ルートを整備する。

 2000年の前回噴火では、有珠山周辺にある国道や道縦貫自動車道、道道などの主要道路が、高温で高速の砂嵐など「火砕サージ」に襲われる危険性があったため、全面通行止め。このため、伊達から豊浦、長万部方面への物流ルートがほぼ寸断され、後志方面などに大きなзう(う)回(かい)を余儀なくされた。当時、豊浦―伊達間の移動には国道230号や276号、道道洞爺湖登別線、国道37号などを経由して最大5時間程度かかった。新ルートの完成で洞爺湖の東岸ルートを経由する経路が確保され、最大2時間程度に短縮される。

 全体の事業費は当初の55億円が、近年の資材高騰や労務単価の上昇、諸経費の見直しにより現在67億円を見込み、今後も膨らむ可能性があるという。

 有珠山は20〜30年周期で噴火を繰り返すとされていて、次期噴火に備えようと道が早期完成を目指し10年度に事業着手した。洞爺公園洞爺線の新ルートは18年度中の完成を見込み、滝之町伊達線の新ルートは19年度中の完成を目指す。

 全区間で用地取得はほぼ終わり、洞爺公園洞爺線のトンネル掘削は5月18日時点で中間地点を越える257メートルに達した。滝之町伊達線の新ルートでは、橋脚や盛り土、切り土の施工を進める。予算獲得は「次期噴火に備えるための道路で緊急性があり配分率は比較的良い」(同出張所)という。

 室蘭建設管理部洞爺出張所の山本文昭所長は「新ルートは有珠山噴火に備えた重要な役割を持つ道路になる。道路整備により地域の防災意識が高まってほしい」と願っている。
(野村英史)





   ■ 洞爺湖町で高級葉物野菜アイスプラントの出荷始まる

 洞爺湖を見下ろす湖畔の高台で、高級葉物野菜「アイスプラント」の出荷が始まっている。

 アイスプラントは、南アフリカの乾燥地帯に生息する多肉植物。食べるとわずかに塩味があり、厚みがある葉は見た目よりも食感が軽い。近年、新しい野菜として注目が集まっている。

 洞爺湖町洞爺町でメリーハーブガーデンを経営する農業、大西浩さん(71)のビニールハウスでは、大型連休から今季の出荷を始めた。朝露が降りたようなペールグリーンの葉が特徴で、地を這うように青々とした葉を伸ばしている。

 栽培を始めて約8年。農薬を使わずに自然のまま育てている。収穫の本番は白い花が咲く6月中旬ころまで。「限られた土地でも次々と収穫できるのが魅力。生で食べられますが、いろいろな葉物野菜と合わせたサラダで食べるのがお勧め」と浩さん、妻の啓子さん(67)。

 朝採りしたアイスプラントは今時期、青い花が愛らしい食用のハーブを同封して80グラム150円。町内洞爺町のとうや・水の駅、香川の道の駅とうや湖に出荷している。
(野村英史)





   ■ 白老町でナチュラルサイエンスが子育て、美容に一役

 白老町虎杖浜に化粧品工場を今夏以降に稼働させるナチュラルサイエンス(東京、小松令以子社長)は23日、新生児誕生のお祝い品としてベビーギフトセットを町に寄贈した。萩野の通所授産施設・フロンティアではビューティーアップ講座を開催、地域貢献に一役買った。

 寄付は町が2017年度(平成29年度)から始めた「子育て支援パッケージ事業」を応援する目的。新生児の両親にベビー全身シャンプー、ベビーヘアシャンプー、ベビーミルキーローションなど自社製品4点とベビースキンケアの実践方法を収録したDVD(合わせて4960円相当)を、町が用意する子育てガイドブックなどとともにプレゼントする。来年度以降も「白老町の新生児が年間千人になっても継続する」という。

 戸田安彦町長にサンプルを手渡した小松社長は「白老町からアレルギーやアトピーの子がゼロになることを願っています。白老に住む子どもたちのお役に立てれば、これ以上うれしいことはないです」と話した。戸田町長は「若いお父さん、お母さんの新生児にご支援いただき、ありがとうございます」と感謝した。

 フロンティアではナチュラルサイエンスのスキンケアアドバイザー・牧口祐子さん、札幌店スタッフの吉岡美和さん、虎杖浜店スタッフの五十嵐知恵さんが、同施設を利用する女性18人にクレンジング、洗顔、化粧水、乳液、日焼け止め、ファンデーションの方法を指導した。

 「乳液は手のひらを合わせて広げるようにのばし、ゆっくりと顔に押し当てるようにのばしましょう」などとアドバイス、利用者は鏡を前に手のひらで乳液を顔全体に押し当てていた。利用者は「とてもきれいになって良かったです」「スキンケアの勉強になりました」と話していた。
(富士雄志)



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