■ 室工大副学長・董教授と太田准教授が世界最高峰研究者
【2020年2月14日(金)朝刊】

受賞を喜ぶ(左から)董教授と太田准教授
 室蘭工業大学の副学長で、同大大学院工学研究科の董冕雄(とうめんゆう)教授(38)と、妻で文部科学省卓越研究員の太田香同大学院准教授(36)が、米国の調査会社が選ぶ2019年科学・社会科学分野の「世界最高峰の研究者」の証しとなる高被引用論文著者に選ばれた。コンピュータ科学分野で選出された国内3人のうちの2人で、夫妻での受賞に「とても名誉なことでうれしい」と喜んでいる。

 米クラリベイト・アナリティクス社が後進の研究に影響を与えている研究者を示す指標として選出している。直近10年間の論文を対象に、著した論文の数と、論文が他の論文に引用された回数を示す引用数で上位1%に入る研究者が対象。引用される回数が多いほど質が高いとみなされる。

 今回は科学を21の研究分野に分け、全世界でノーベル賞受賞者を含む6217人が選ばれた。うち日本は98人でコンピュータ科学分野では董教授・太田准教授夫妻を含む3人。

 受賞は努力を続けてきた結果といえる。太田准教授は「大学の関係者をはじめ、保育園の柔軟な対応、そして家族の支えがあって研究活動を続けられている成果です」とつながる、すべての人に感謝した。

 董教授は「全力疾走してきたという感覚は確かにあって、それが一つの形となって表れた」と実感を込めた。大学院の博士課程在学中に強く感じた「人間に限界はない。努力した分だけ、最後は自分に返ってくる」という思いを忘れず、研究に打ち込んできた。同じ研究領域にいる学内外の先生から祝福をされ「賞の重みを感じています」とも語った。

 董教授は中国・上海出身。会津大に進学し、博士号(コンピューター理工学)を取得。室蘭工大大学院の助教から准教授を経て19年7月教授。今年1月には歴代最年少の副学長に就任。災害時などに基地局を介さずにスマートフォンなどの通信を可能とするシステムの技術開発に取り組む。

 太田准教授は福島出身。室蘭工大助教から現職。17年には董教授と取り組んだ通信技術に関する論文が世界最大級の工学技術団体・英国工学技術学会の学術論文誌で最優秀論文賞を受賞。18年には前年に董教授が受賞した米国電気電子学会のアジア太平洋地域・若手研究者賞を日本の女性研究者として初受賞。夫婦二人三脚で活躍の幅を広げている。董教授は「責任が重くなる中でも工夫して従来の研究ペースは維持したい」と今後も努力を続ける覚悟だ。
(野村英史)

【写真=受賞を喜ぶ(左から)董教授と太田准教授




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