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【2019年11月30日(土)朝刊】より



   ■ 鈴木道知事がIR見送ると表明、誘致実現には含み残す

 鈴木直道知事は29日の道議会一般質問で、苫小牧市植苗地区へのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致について、国への区域認定申請(2021年7月末まで)を見送ると表明した。内田尊之議員(檜山地域、自民党・道民会議)らへの答弁。自然環境への配慮に時間を要するのが最大の理由だが、将来的な誘致実現には含みを残している。

 「IRに対しては熟慮を重ねて誘致に挑戦すべきとの結論に至った。今回は申請を見送る判断をしたが、あらゆる可能性を考えて準備をしたい。国へ提案していくことも必要」。鈴木知事は一般質問終了後、記者団にこう話した。

 道のIRに関するアンケートでは、新たな雇用の創出や税収増、経済活性化へ、継続した施設運営やギャンブル依存問題、自然環境への影響など期待と不安が混在する結果が示された。道政与党の自民党・道民会議も推進派と慎重派で議論が平行線をたどり、意見集約はできなかった。

 鈴木知事は答弁で「交流人口や観光消費の増加、民間投資や域内需要の拡大など幅広い効果が期待される」と強調。懸念される問題は「認定プロセスの中で対策を具体化し、着実に取り組むことで軽減が図られる」との考えを示した。

 しかし、誘致を決断する上で最大の課題となったのが自然環境対策。候補予定地の土地所有者による調査では、オオタカやクマゲラといった希少動物の巣や植物などが確認された。鈴木知事は「希少な動植物が生息する可能性が高い。区域認定までの限られた期間で環境への適切な配慮を行うことは不可能と判断した」と“時間切れ”に無念さをにじませた。

 IR整備法による認定区域整備計画の数は3カ所以下。認定から7年後に認定区域が増える可能性はあるが、「今回の認定は最初で最後」(国会議員)との声もあり先行きは見通せない。誘致を要請していた北海道経済連合会の真弓明彦会長は「見送りは大変残念で、北海道経済への波及効果を考えると大きな痛手。誘致推進に向けて再度力を尽くしていきたい」とのコメントを発表した。
(有田太一郎)


◆―― IR見送りで苫小牧市長「残念としか言いようない」

 鈴木直道知事の決断を受け、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を苫小牧国際リゾート構想の中核に掲げ、誘致を目指してきた苫小牧市は29日、対応に追われた。報道陣の取材に応じた岩倉博文市長は「われわれの取り組んできたことへの(道側の)評価が低かったのではないか。残念としか言いようがない」と語気を強め、無念さをにじませた。

 市が描いていた国際リゾート構想は、IRを中心に富裕層向け長期滞在施設、商業・飲食施設ゾーン、文化・教育ゾーンを植苗地区に整備し、「人口減少社会に対応する」起爆剤と位置付けていた。2017年度(平成29年度)には国際リゾート戦略室を設置し、本格的な準備に入っていた。

 歩調を合わせ苫小牧市議会も10月28日、議員提案したIRの誘致推進を求める決議案を与党会派などの賛成多数で採択している。加えて、苫小牧国際リゾート構想の環境影響調査費(1798万円)の補正予算案も賛成多数で可決するなど、誘致に向けた環境づくりを進めていた。

 鈴木知事の誘致見送りを受けて岩倉市長は「今回の申請権者はあくまでも北海道である。道の動きが足りない時には市がカバーしたこともあった。知事の答弁に至った真意を確認しなければならない」と道の対応に不信感を示した。その上で岩倉市長が道幹部と直接会って今回の決断に至った経過について説明を求める意向を示した。

 今後のIR誘致については「道庁との協議は必要だが鈴木知事の考えが分からない。市としてももう少し見極めることが必要ではないか」と引き続き情報収集し続けるとした。また、23年度、同地区に投資会社MAプラットフォーム(東京)が健康志向の高級リゾートホテルの建設を目指していることもあり「国際リゾート構想のテーマは引き続き進めていく」と述べた。
(佐藤重伸)


◆―― 「自然生かした観光の振興を」、反対署名展開の室蘭・増岡さん

 室蘭市の市民団体「北海道にカジノ・とばく場を誘致しないよう求める室蘭市民の会」の増岡敏三代表はこれまでIR誘致反対を求める署名活動を展開してきた。鈴木知事が誘致を見送ったことについて「カジノは他人の不幸の上に成り立つ商売。ギャンブル依存症の増加や青少年の健全育成への影響も懸念される。北海道はカジノによる経済活性化よりも、自然を生かした観光振興や地場産業の育成を推進するべきだ」と改めて強調した。
(北川誠)





   ■ 室蘭・公設卸売市場関係者が市長に青果市場の整備要望

 室蘭市公設地方卸売市場(日の出町)の青果市場移転を巡り、大卸・仲卸関係者3氏は29日、青果市場整備について青山剛市長に要望した。大卸業者の経営改善に関する取り組み事項の説明を聞いた青山市長は「建設後20年、30年と発展するより良い市場づくりが重要」との見解を示した。

 大卸業者「丸果室蘭青果」の豊島良明代表取締役社長、室蘭青果卸売協同組合(7社)の大谷長市理事長=大谷青果取締役会長、仲卸業者「西尾青果」の西尾清髑纒\取締役社長が、青山市長、小泉賢一副市長と面会した。

 移転要望は(1)市を開設者とする青果市場存続(2)流通の安定と効率化を確保するための青果市場のイタンキ地区移転−2項目の実現を求める内容。大卸業者の財務健全化について金融機関の助言を受け、卸・仲卸連携による経営体制の見直しや財務健全化策を実施することなどを伝えた。

 大谷理事長は「丸果青果をバックアップし二足のわらじでいく。今の状況より移転先では良い結果になるよう努力する。長い目で見てほしい」と強調した。

 西尾社長は「従業員と市民の食生活を守ることが私たちの使命。ぜひ、青果市場移転の要望を受けていただきたい」と要請した。

 青山市長は長期的な視点での市場づくりが重要との考えを示し、「皆さんの総意ということをしっかりと受け止めた。ぎりぎりのタイミングの中でわれわれも取り組んでいく」と答えた。

 小泉副市長は「(卸会社の健全化に向けて)合意事項の早期の実現と具体化をお願いしたい」と述べた。

 市によると、青果業者が金融機関の助言を受け作成している収支経営改善計画が提出された後、妥当性などを判断し本年度内に一定の結論を出すとしている。
(粟田純樹)





   ■ あかてんくらぶが7、8日に室蘭で献血キャンペーン開催

 室蘭学生献血推進ボランティア・あかてんくらぶ(山下康成代表)主催の「全道学生クリスマス献血キャンペーン2019」が12月7、8の両日、室蘭市中島本町の商業施設、モルエ中島A棟北側駐車場で開かれる。山下代表はじめ有志メンバーは「目標は150人」と意気込んでいる。

 28日には東町の室蘭赤十字血液センターにメンバー9人が集まり、啓発パネルやイベント用の景品準備を行った。山下代表は「ツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)を活用し、高校生や学生といった若い人に情報を広めたい」と語った。

 献血受け付けは両日とも午前10時〜正午と午後1時半〜午後4時。イベント中に献血に参加した人にはキャンペーン限定のステンレス製マグカップをプレゼントするほか、学生にはカップ麺を、400ミリリットル献血の人には食器用洗剤をそれぞれ贈呈する。
(北川誠)





   ■ 室蘭労基署など主唱する冬季ゼロ災運動があすスタート

 北海道労働局と各労働基準監督署が主唱する「北海道冬季ゼロ災運動」が12月からスタートする。来年3月末までの期間中、増加が見込まれる「転倒災害」「高所における除雪作業災害」「交通労働災害」「一酸化炭素中毒」の4災害を重点的に注意喚起する。

 室蘭労働基準監督署によると、近年管内で冬期間(12〜3月)に発生した転倒災害は2015年度(平成27年度)35件、16年度39件、17年度56件と右肩上がりが続いていたが、昨年度は27件と大幅な減少を見せた。担当者は「昨年度は雪が少なく、転倒災害の減少につながったのでは」とみている。

 一方、過去5年間の発生件数を見ると、冬期間に年間件数の半分以上が集中。担当者は「転倒災害は誰でも巻き込まれる可能性がある。口頭での注意だけではなく、滑りやすい場所に砂をまくなど具体的な対策をしてほしい」と話していた。

 このほか、路面状況に合わせた安全運転や暖房機器の取扱時の換気なども呼び掛けている。

 同署は、管内で労災防止にかかわる各団体に文書で協力を要請。事業所のパトロールでは、4重点事項を入念にチェックする。
(西川悠也)





   ■ 台風被災した宮城・白石市に登別から支援、復旧の力に

◆―― 市職員・阿部さん、派遣へ意欲

 台風19号の影響で被災した宮城県白石市の支援のため、12月2日から現地に派遣される登別市土木・公園グループ主任の阿部晋平さん(40)が28日、小笠原春一市長に出発あいさつをした。「少しでも力になれるように頑張りたい」と決意を語った。

 阿部さんは2015年(平成27年)入庁。同グループでは、道路の維持や補修管理のほか、市発注工事の設計などを経験。白石市では、その経験を生かし、災害復旧に関する設計や発注業務などの仕事を担う予定。「災害復旧に関する業務は経験できるものではない。登別市にも還元できるのではないか」と派遣を決めた。

 この日、小笠原市長に出発のあいさつをした阿部さんは「違う職場での仕事は、不安はあるが新鮮」と話し「姉妹都市の復旧に少しでも力になれたら」と思いを語った。小笠原市長は「白石市職員とともに一日も早い復興に向けて職務にまい進してほしい」と激励した。

 派遣は、姉妹都市の白石市と神奈川県海老名市との間で締結した「危機発生時における相互応援に関する協定」に基づき、白石市から応援要請があった。期間は来年3月19日まで。
(高橋紀孝)


◆―― 姉妹都市3市の中学生交流・義援金4万円余、幌別中生が贈る

 登別市幌別中学校(千葉光弘校長、160人)の生徒たちが29日、姉妹都市交流事業「ふるさとのまちを語る交流」の一環で、姉妹都市の宮城県白石市、神奈川県海老名市の中学生と交流を深めた。

 同事業は1993年(平成5年)から白石市と実施。2017年度からは海老名市も加わり、3市で交流している。白石市からは伊藤奏さん(白石中2年)と半澤歩結美さん(小原中2年)、海老名市からは柴ア翔吾さん(今泉中2年)と瀬戸駿介さん(海老名中3年)が来登した。

 交流会では、柴アさんが朝のあいさつ運動について「外国語も交えて元気にあいさつしています」と紹介。瀬戸さんは海老名中の行事について「体育祭は毎年大盛り上がり。その他にもスポーツ大会などたくさんあります」と話した。

 幌別中の生徒たちが今月25〜27日に台風19号で被災した白石市に対して、校内で集めた義援金4万4878円を白石市に贈った。

 贈呈式で生徒会長の工藤慎也さん(14)が「一日も早い復興を願っています」と白石市の生徒2人に善意を手渡した。受け取った半澤さんは「台風で小原地区と白石市を結ぶ国道が崩れ、遠回りしなければならない状況になっている。心配してくれて感謝の気持ちでいっぱいです」と話していた。
(高橋紀孝)





   ■ 児童減少受け22年4月から有珠小、伊達西小に統合

 伊達市教育委員会は、児童数が減少する有珠小学校(53人)を2022年(令和4年)3月末をもって閉校し、4月1日から伊達西小学校に統合する方針を示した。28日夜、有珠小学校で開催した保護者説明会で明らかにした。

 今年5月1日現在の伊達市の児童生徒数は2358人。1985年(昭和60年)の4991人に比べ半減している。有珠小は85年に190人いた児童数は現在4分の1。14年度からは複式学級が恒常化し、現在も3・4年と5・6年が複式。今後も減少は続くと予想される。

 市教委は今年1月に策定した「第2次市教育振興基本計画」(19年度から10年間)で、策定委員会から「子どもたちが一定の規模の集団の中で、切磋琢磨(せっさたくま)できるよう教育環境を整備することが必要」と提言を受け、文部科学省が示す「原則として1学年2学級以上の学校規模」を基本的な考えとしている。

 説明会には約20人が参加。来年度、統合準備協議会を設置し、スクールバスの運行経路や交流事業などについて検討していくスケジュールを説明。保護者からは学童保育についての質問などが相次いでいた。

 市内では、来年3月で黄金小が閉校し、4月から東小と統合。稀府小も22年3月までに閉校し、東小と統合する方針。
(奥村憲史)





   ■ より良い一貫教育探る、伊達市内の小中学校で研究大会

 胆振管内幼小中高一貫教育研究大会(胆振管内幼小中高一貫教育研究協議会主催)が28日、伊達市光陵中学校などを会場に行われた。管内の幼稚園から高校までの教員ら約100人が一貫性がある教育活動の充実に向けて、より良い授業の在り方などを探った。

 大会は2年に1回開催。授業公開は伊達西、長和、有珠の各小学校と光陵中で行った。

 このうち、光陵中では伊達緑丘高の教諭2人が英語と理科の授業を披露。3年1組の英語は小関隼教諭が指導した。生徒たちは高校を選ぶ際に制服を確認したか−の質問とその理由を英語で互いに聞き合い、結果を棒グラフにまとめていた。

 引き続き、だて歴史の杜カルチャーセンターで全体会を開き、研究発表などがあった。
(池田勇人)





   ■ 白老駅北のインフォメーションセンターが来月完成へ

 白老駅北観光商業ゾーンの中核施設となるインフォメーションセンターが12月に完成する。象徴空間「ウポポイ」が開業する来年4月に運営を開始する。白老町議会議員14人が29日、視察した。

 発注は白老町。平屋建て約430平方メートル。観光案内所、エントランスホール、広域観光・特産品展示スペース、新商品PRスペース、コミュニティルーム、24時間対応トイレ、事務室などを設置。内壁の一部はレリーフ状のアイヌ文様が施されている。総事業費は2億7532万円。

 インフォメーションセンターの管理運営にかかる経費は公益部門と収益部門に分け、人件費や光熱水費、通信機器リース料など公益部門にかかる経費のみを指定管理料として町が指定管理者に支払う。

 戸田安彦町長は先に安平町で開かれた胆振地域連携会議で「白老駅北のインフォメーションセンターから白老町内、胆振管内に周遊してもらう仕組みをつくっていきたい」と述べた。
(富士雄志)


◆―― 指定管理者の協定、町と観光協会締結

 白老町は29日、象徴空間「ウポポイ」と連携を図る白老駅北観光商業ゾーン(白老町若草町)の指定管理者となる白老観光協会(福田茂穂会長)と指定管理協定を締結した。

 福田会長は「インフォメーションセンターの開設準備を遂行し、安定的な資金運営の確保を目指す事業などを積極的に行うとともに、地域DMOの本登録に向け地域観光づくりのかじ取り役になれるよう、関係者との交流を図りながら努力していく所存です」と述べた。

 同ゾーンは「ウポポイ」と連携・連動を図りながら、多文化共生社会の体現とアイヌ文化への尊厳を基本コンセプトに、町内の観光振興とその課題解決を図る拠点。行政整備区域と民間活力導入区域に区分。町は行政整備区域にインフォメーションセンターや交流広場、駐車場を整備している。

 町は、2020年度(令和2年度)に実施予定のロングランイベントのサブ会場として民間活力導入区域を利活用するなど、行政整備区域と一体となったにぎわいの場の創出を図り、民間事業者の参入促進に努める考えだ。

 白老観光協会は12月1日からインフォメーションセンターで開業準備作業を開始する。
(富士雄志)






【2019年11月30日(土)夕刊】より


   ■ 室蘭養護学校教頭の齊藤さんが市内で初の作品展開催

 室蘭市幸町の市民美術館で、29日から「齊藤健太郎展2019」が始まった。室蘭での個展開催は初めて。モノトーンのアクリル画や木片で構成された立体造形など独特の世界観がつくり出されている。

 齊藤さんは十勝出身。今春から室蘭養護学校の教頭を務めており、これまでも着任地の東京や横浜、帯広、紋別などで個展を開催している。今回展示されているアクリル画は、室蘭に着任してから制作した作品。特定のモチーフが描かれているわけではなく、濃淡さまざまな黒色の線が時には平行に、また時にはにじみの技法で描かれている。

 立体造形作品は同じ大きさの木片の側面を彩色し、3個を1セットに均等配置したものや、12個をひとまとめに高低を付けて配置。一つ一つの木片は同じ色ではなく、カラフルな色で構成されている。斎藤さんは「作品には名前を付けていません。見る方に見たままを感じ、楽しんでほしいです」と語った。

 入場無料で12月1日まで。
(北川誠)



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