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【2019年11月27日(水)朝刊】より



   ■ 室蘭、登別の暴風雪停電から7年―共助態勢の構築進む

 室蘭と登別が暴風雪による大規模停電に見舞われてから、きょう27日で7年を迎えた。2012年(平成24年)冬に西胆振を襲った暴風雪は、登別市内の鉄塔をなぎ倒し、白老を含む西胆振では最長4日間、計5万5千戸が停電。住民は暗闇の中、寒さに震えた。教訓は大きい。室蘭市では官民が連携し「共助」の態勢づくりが進んでいる。
(鞠子理人)

 「暴風雪や胆振東部地震を通じ、対応を強化すべき点が見えてきた。情報発信伝達、避難所の開設運営、要支援者の支援です。特に日ごろからの連携が必要な『共助』を重視し、態勢構築を目指しています」。市防災対策課の宇那木啓二課長は「共助」を切り口にする理由を説明した。

 その具体的な取り組みの一つが市町内会連合会(沼田俊治会長)が提案して16年に着手した、自主防災組織の広域化事業だ。今年、その第1号として輪西連合町会(吉岡貞夫会長)が近く正式に立ち上げる見通しにある。

 ◇町会ごとでは限界

 沼田会長によると、暴風雪や母恋地区で発生した水害が提案のきっかけとなった。「地域は高齢化し、災害時に動ける人が少ない。町会ごとの組織では限界がある」と痛感した。

 実際、市は長らく町会単位での組織化を目指してきたが、組織率は5割を切る。町会事情で「全町会での組織化」は難しく、近年は「15地区連町単位の広域化」に転換し、働き掛けを強めている。

 取り組みが進む輪西地区では今年、「避難行動要支援者をどう支援するか」をテーマに勉強会を重ねてきた。災害時の情報伝達や避難誘導など支援の枠組みを整備し、今後に運用していく計画だ。

 吉岡会長は「広域化しても『誰が』『誰を』助けるという手法は難しい。一番大事なのはやはり隣近所の声掛け。地区の会社や団体なども交えた組織を目標に作業を進めたい」と先を見据える。

 ◇「従来にない協定」

 市が新たな「共助」の形として意識するのが「従来にない形での防災協定」だ。今年結んだ岩手県宮古市や登別室蘭青年会議所(JC)との協定に狙いが浮き上がる。

 宮古との協定には平時からの相互協力を盛り込んだ。締結協議はフェリー就航前の17年に始まったが、締結前の胆振東部地震や締結後の台風19号災害では相互に支援活動を展開。海路を生かした住民の“防災交流”も進む。

 JCとの協定は災害時の人手も含めた物心両面での支援が特徴で、協力内容は情報伝達や炊き出し支援にとどまらず、「避難所の開設・運営補助」や「がれき撤去」にまで踏み込んだ。

 まちづくり委員会の後藤田勇人委員長は「暴風雪や胆振東部地震で迅速に動けなかった教訓が協定につながりました。役割を果たしていきたい」と話している。





   ■ 室蘭の中国人観光客増を受け「おもてなし」の知恵絞る

 中国人の訪日客が増加していることを受け、室蘭市内の関係者がもてなし方に知恵を絞っている。2018年度(平成30年度)のインバウンド客(訪日外国人)全体の6割を占める。26日には中島町の生涯学習センター・きらんで実際の接遇を学ぶ講座を実施。インバウンドマーケティングの動向次第でビジネスチャンスにつながるため、官民が連携を深めている。

 「中国語を話そうという意識で相手がどう思うかを考えてほしい」。通訳や中国語教室などを手掛ける「北海道チャイナワーク」(札幌)の矢野友宏統括部長は呼び掛けた。

 講座は室蘭商工会議所、室蘭観光推進連絡会議などが企画。ボランティアガイドやホテル、バス会社などの関係者ら約40人が参加。矢野統括部長は自身の中国への留学経験を基に、接し方として(1)愛想良く(2)中国語を話す姿勢―の二つのポイントを紹介。「特別なもてなしをされるのが好き。いったん心を許すと親近感を示す傾向がある」と伝えた。

 実際に市内を周遊する中国人観光客は増加している。市によると、18年度の宿泊客数は1万1019人で全体の65%に上る。室蘭市民観光ボランティア協議会の川村哲司事務局長は「地球岬を訪れる人の4割が外国人。中国からは若い人が多く、母恋駅からバッグを持ちながら歩いて来る人もいる」と話した。

 矢野部長は中国人の個人旅行化が進み「旅行形態が変わっている」と指摘。同社の調査で、団体旅行が42%に対し個人旅行は44%と上回り、「体験や学びを得る旅行『深度遊』というよりマニアックなツアーがはやっている」と述べた。

 市内では「観光案内所」を充実させるなど環境整備にも取り組む。旧室蘭駅舎(海岸町)、JR東室蘭駅(東町)、ふれあいサロンほっとな〜る(中島町)、地球岬(母恋南町)に設置している。

 ただ、中国人が無愛想で苦手意識を持っている人もいるため、北大大学院で学ぶ王懐東さんは「室蘭には食や景勝地など魅力がある。積極的にコミュニケーションを取ってほしい」と強調。歓迎を意味する「ファンイン(ようこそ)」などの単語を使うだけでも接客につながると強調した。
(粟田純樹)





   ■ 再び夢の甲子園へ…室蘭大谷高OBが新チームを発足

 室蘭大谷高校(現・北海道大谷室蘭高校)の野球部OBが、マスターズ甲子園の出場を目指して新チームを発足した。かつて甲子園で熱戦を繰り広げ、北海道を沸かせた元選手らが再び白球を追い掛ける。

 マスターズ甲子園は、全国高校野球OBクラブ連合の主催で、現在は41都道府県の680高校が加盟。地方予選を勝ち抜いた代表チームが毎年11月に聖地に集結する。室蘭大谷は、1966年から33年間にわたって指揮を執り、校長も務めた金沢孝祐さん(80)が会長に着任。9月に連合に正式加盟した。

 再集結のきっかけは、今年8月に苫小牧で行われたマスターズの7チームが参戦した大会。欠員が出たチームのため、室蘭大谷OBが助っ人として出場した。かねてからマスターズ甲子園の道大会に向けた動きはあったものの、最低8チームがそろわないと開催できないルール。2、3年前から室蘭大谷にも発足の勧めがあり、はつらつと汗を流したOBが機運を高めた。

 1979年の第51回選抜高校野球大会にチームを導いた金沢さん。再び甲子園を目指すことになり「何年来の教え子にも再会できて感激した。『夢よもう一度』という気持ち」と笑顔。誘いを掛けたところ、すぐに60人以上が集まり「野球を通じてまた一緒に人生を楽しめる」と、共にグラウンドに立つ日を心待ちにする。

 第51回大会に中堅手として出場した宮谷香二さん(57)は、1回戦の尼崎北戦で悪送球した苦い思い出がある。「年齢も年齢だが通用するように戦いたい」と33年越しの雪辱を期す。林昭夫さん(62)は「野球からは遠ざかっていたが、一度は夢見たところに行きたい」と意気込む。

 練習は球春を待って始める予定。ユニホームは、えんじ色の「OHTANI」を金色で縁取ったかつてのモデルを使う案も。室蘭を盛り上げた球児たちが再び野球熱をたぎらせている。
(吉本大樹)





   ■ きらめくロビー、登別グランドホテルにツリーお目見え

 登別グランドホテル(登別市登別温泉町)のロビーに、高さ約5メートルのクリスマスツリーがお目見えした。出入り口を通る宿泊客が真っ先に目に入るエリアに設置しており、きらびやかな装飾が聖夜ムードを高めている。

 4千個以上もの発光ダイオード(LED)が金、銀のまばゆい光を放ち、花や球状のオーナメントもLEDや館内照明のライトを浴びて輝きをプラスしている。ツリーを囲むように配置したポインセチアの造花は花束をイメージしたデザインだ。

 サンタクロースの人形なども周囲に並び、聖夜にぴったりの空間を演出している。12月26日まで飾る予定という。

 担当者は「例年よりも早めに設置できたので、長くツリーを楽しめます。SNS映えする仕上がりですよ」と話している。
(石川昌希)





   ■ 内池建設と共育が登別・工学院との産学連携企画始める

 室蘭市の建設会社・内池建設(内池秀敏代表取締役)と協力業者勉強会「共育」は、日本工学院北海道専門学校(登別市札内町)との産学連携企画を同校で始めた。建設業界の課題となっている人材の確保に向けて同社と「共育」が制作を進めるウェブサイトについて、学生たちが中高生の目に留まるトピックスづくりに着手している。

 「共育」は、2014年度(平成26年度)から道内の大学生たちとの産学連携に取り組んでいる。同校での実施は今回で3回目。昨年は、建設業界で課題となっている人材不足の解消に向けて、学生目線で解決プランを発表した。

 今回は、昨年の学生たちの意見を基に、同社と「共育」が制作を進めるウェブサイト「建築LABO」について、中高生をターゲットとしたトピックスづくりを目指す。

 初回は約30人が参加した。冒頭、内池代表取締役があいさつし「昨年、知恵を出していただいた学生たちからは、いわゆる3K(きつい、汚い、危険)のイメージは、業界全体が決めつけていないかと言われて気付かされた」と話し「建築LABOで業界の魅力を発信し、人材不足を解消する一手段となるようトピックスを考えていただきたい」と呼び掛けた。

 同校OB、OGで同社に入社した若手社員が担当した公営住宅の工事内容などについて説明。その後、4グループに分かれて、中高生が業界に興味を持ってもらえるようなトピックスづくりに向けて早速アイデアを出し合った。

 学生からは「現場の面白さや職人の技などが体験できるVR(仮想現実)のようなものがあれば興味を持ってもらえるのでは」「現場での休憩時間の様子を紹介してみるのも面白い」などさまざまな提案が出された。

 同校での産学連携企画は今回を含めて計3回実施。2回目は12月19日に協力業者を交えての質疑応答を行い、来年2月20日には各グループがプレゼンテーションを行う。
(高橋紀孝)





   ■ 避難所生活の知恵を習得、洞爺湖温泉小で一日防災学校

 洞爺湖町洞爺湖温泉小学校(冨樫生志校長、36人)の一日防災学校が26日、同校で開かれ、全校児童が避難所などで活用する段ボールベッドや非常食作りなどを通して災害への危機意識を高めていた。

 北海道の事業の一環として、道教委や各自治体、市町村教委、学校などと連携して全道で実施。同小では洞爺湖町企画防災課の職員などが講師となり、2000年(平成12年)の有珠山噴火での避難所の様子の講話をはじめ、1、2年生の防災カルタや新聞紙のスリッパ作り、3〜6年生のクロスロードや非常食作りなどをがあった。

 全校児童対象の段ボールベッド作りの体験では、体育館の照明を落として暗くし、懐中電灯の上に水の入ったペットボトルを乗せた“即席ランタン”の明かりを頼りに作業を進めた。児童たちは協力してベッド作りを行い、無事完成すると寝心地を確かめていた。

 奈須川雅希君(6年)は「避難所に行くと食事や寝る場所の確保など、いろいろ大変だと思った。段ボールベッドは10分くらいでできて、暖かくて床よりも寝心地が良かった。有珠山も近くにあるので、常に危機感を持っていたい」と話していた。
(池田勇人)





   ■ 洞爺湖町・龍山道フォトコン、最優秀賞は野呂さん

 洞爺湖町青葉町の虻田神社の裏山にある散策路「龍山道(りゅうさんどう)」を舞台に開催したフォトコンテストの入賞作品が決まった。同町の野呂圭一さんの「晩秋の夕暮れ」が最優秀賞に輝いた。

 龍山道は、富士山と駒ヶ岳、羊蹄山、利尻富士を結ぶ線上に位置し、風水でいう龍脈に当たる。パワースポットとして知られ、より多くの観光客らにPRする目的で町民有志でつくる「龍山道の会」(大久保和幸会長)がフォトコンを企画した。

 町内外から多くの作品が寄せられ、町内の写真家が審査した。野呂さんの作品は、散策路の中腹にあるモニュメント「パワースポット龍の卵」から内浦湾を眺めたアングル。夕日を浴びた樹木や草が黄金色に映える作品となっている。

 このほかにも優秀賞、入賞を決めた。入賞作品は29日まで、本町のあぶたふれ合いセンターと入江のトガシスタジオで展示している。同会は「今後も龍山道を新たな観光資源として発信していきたい」と話している。
(奥村憲史)

 最優秀賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)

 ▽優秀賞 小池修生(札幌市)富樫信(洞爺湖町)
 ▽入賞 西山雄治(洞爺湖町)加賀谷芳夫(同)小野廣(同)





   ■ CCS調査が苫小牧沖にCO2の目標30万トン圧入完了を発表

 経済産業省から新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を通じ委託を受け、苫小牧沖で二酸化炭素(CO2)の地中への封じ込め(CCS)実証試験を展開する「日本CCS調査」(本社・東京、石井正一社長)は25日、目標の30万トンの圧入を完了したと発表した。2021年(令和3年)3月末までモニタリングを続けることにしている。

 同社は16年(平成28年)4月から、約4キロ沖合の海底2800メートルと約3キロ離れた1100メートルの2カ所の海底地層でCO2注入を始めた。当初は18年度末までの3カ年計画だったが、海水中のCO2濃度が基準を超えたり、胆振東部地震で隣接する製油所からのガス供給が一時ストップするなどして予定よりも遅れていた。

 今後はモニタリングを行い、CO2の外部への漏れ出しの有無や海水の温度、濃度などのデータを取りながら分析を進める考え。その後は、経産省など関係機関が協議し、事業化に向けた方向性を探ることにしている。

 また、同省は今後の施設の活用について「カーボンリサイクルを展開していきたい」と新たな構想を描いている。早ければ22年度(令和4年度)の後半から、CO2の研究拠点施設としてメタノールの精製を軸に、新たな実証実験に入る計画だ。現時点では年間1万トンのメタノールを製造し、合成に使わなかったCO2は貯留する。

 CO2の圧入が終了したことについて岩倉博文市長は「日本のCCS事業において大変に重要な役割を果たした。今後も低炭素社会の構築に向け、苫小牧市が先導的な役割を担えるように取り組んでいきたい」と話している。
(佐藤重伸)






【2019年11月27日(水)夕刊】より


   ■ 室蘭氷点下0.2度、昨年より12日遅く「初霜」を観測

 室蘭地方気象台は27日、室蘭市内で初霜を観測したと発表した。平年より17日遅く、昨年より12日遅い。

 同気象台によると、午前10時現在の最低気温は室蘭氷点下0・2度(平年0・9度)、登別氷点下3・5度(同氷点下1・9度)、苫小牧氷点下5・6度(同氷点下2・1度)など5地点が12月上〜中旬並みとなった。

 室蘭市神代町では、ササの葉に白く霜がかかり冷え込みの強さを表していた。

 きょうの夕方以降は前線が通過して冷え込む。あす28日の室蘭は予想最低気温が氷点下4度。曇り時々晴れとなる見通し。
(西川悠也)



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