室蘭民報WEB NEWS
トップ 最新ニュース 過去のニュース むろみんトーク つり イベント情報 会社案内

【2019年11月1日(金)朝刊】より



   ■ 消費増税1カ月―室蘭地方の各店、反動への警戒感強く

 消費税率が10%に引き上げられてきょう1日で1カ月。駆け込み需要の反動減は、税率が5%から8%に上がった2014年(平成26年)4月に比べ、国のさまざまな激変緩和措置の導入などで「小さい」との声が多い。ただ家電量販店などからは増税後の売り上げが「前年同期比で下回っている」と警戒感も。キャッシュレス決済によるポイント還元制度は、消費者にはまだ浸透し切れていない。室蘭地方の影響を探った。
(粟田純樹、北川誠、坂本綾子、西川悠也)

 ●鈍い白物家電

 「消費増税後、売り上げと客数が全体的に落ち込んでいる」。家電量販店「ケーズデンキむろらんパワフル館」(東町)の三浦雅征店長が気をもむのは、増税の影響が見えてきたことだ。

 同店の売上高は、増税前の9月が「駆け込み需要」もあり前年同期比で20〜30%増と伸ばしていたが、10月に入るとその反動から前月比で30%減少。客足も2、3%落ちた。

 中でもテレビ、冷蔵庫、洗濯機の白物家電の「動きは鈍い」(三浦店長)。消費の落ち込みを抑えながらキャッシュレス決済普及の一石二鳥を狙う「キャッシュレス・消費者還元事業」の効果は、対象外のため見えていない状況だ。

 飲食店では、ポイント還元制度に備えキャッシュレス決済に対応する端末などを整える店舗が増えているが、消費行動に反映されていないという。

 ●冬タイヤ苦戦

 カー用品店では、スタッドレスタイヤの反動減が顕著となった。オートバックス東室蘭店(東町)は需要期を迎えるが、駆け込み購入などの影響で売上高は前年同期の6割にとどまった。小武直治店長は、最高気温が10度を超える暖かい日が続いているため、タイヤ交換作業が「例年の半分以下」と出足の鈍さも加わり、「増税のみが売り上げ減とは言えない」と話す。

 一方、増税に合わせ苦渋の値上げをした輪西町の商業施設ぷらっと・てついち内のラーメン店「鉄平」。「予想通り(売り上げは)下がっています」と志賀康生店長。天候や曜日などを考慮しスープの仕込み量を細かく調整し、利益を出す努力を続ける。志賀店長は「外食は税率10%という情報が出たため、『外食イコール高くなった』との印象になった。便乗値上げと思われている」とこぼした。

 ●微減は想定内

 大型店や酒類店は増税後も客の影響は「小さい」とみている。

 酒類専門店リカーマックス(伊達市梅本町)は、10月に入り客足は微減。入澤淳雄さんは「反動で売り上げが伸びないことは想定内」と振り返った。一方でキャッシュレス決済を利用する客は徐々に増えていると話し、「50代くらいの客も興味を持ち使い始めていた」と期待する。

 イオン室蘭店(東町)は増税後の影響を見通し、9月から早々とストーブや婦人向けコートなどの衣料品の「冬物コーナー」を展開。澤喜幸店長は「買いだめの影響は見られるものの、店内にはフードコートはなく増税後は普段と変わらない」と話した。





   ■ 1千万円超の支援、室蘭・旧絵鞆小活用がCFに成功

 市民団体・旧絵鞆小活用プロジェクト(三木真由美代表)は10月31日、同小円形校舎の取得・活用費用の一部調達のために行っていたクラウドファンディング(CF)に成功、1千万円超の支援を取り付けた。ただ、なお事業計画実現へは資金が必要で、きょう1日、市に体育館棟解体の延期を要請する。

 CFは先月18日に開始したが、最終日の31日午後3時ごろに、目標に設定した1千万円を超えた。午後9時半現在、750人超から約1100万円の支援となっている。

 三木代表は「予想以上に多くの方に寄付していただいた」と感謝し、「多くの方が円形校舎に価値を感じてもらえてうれしい」と話した。

 同団体の事業・資金計画(10年間)によると、初年度の調達目標は4600万円で、大半を施設改修費などに充てる予定。うちCFと企業などによる寄付の覚書を合わせ、約2千万円の確保にめどが立ったという。

 ただ、計画実現へはなお多くの資金が必要で課題も残る。残額は法人を立ち上げて、金融機関から融資を受けたり、さらなる寄付で捻出したい考えだが、現段階で融資の見通しは「分からない」状況だ。

 このため同団体はきょう1日、市幹部にCF成功を報告する一方、間もなく解体予定の体育館棟の入札公告の延期を働き掛ける予定。延期に理解を得た上で「金融機関との調整を急ぎたい」としている。

 しかし、市が団体の要請を受け入れるかは不透明な情勢。これまでも売却条件として実現可能な資金・事業計画の必要性を団体に説明しており、多くの支援でCFは成功したが、クリアすべきハードルは少なくない。

 三木代表は「2棟の保存活用に向けて可能な限り粘り強く活動を続けていきたい」と話している。
(林帆南)





   ■ 室蘭市役所窃盗1週間、完全な対策は難しく課題残る

 室蘭市役所本庁舎(同市幸町)で24日深夜から25日朝にかけて何者かが侵入し、職員個人の現金計約5万円が盗まれる事件から1週間が経過した。市は「簡単に侵入を許したことを問題」(総務課)と考え予防策を打つが、完全な対策を講じることは「難しい」(同)という。多くの書類を保管する行政機関への侵入事件。個人情報の流出は「なかった」(同)とするが今後、どれほどの対策をすべきか課題が残った。

 ●防犯用のガラスに

 侵入につながったと考えられる1階の窓は、10月24日夕から翌朝まで嘱託職員2人が駐在していた守衛室とは反対側に位置し、庁舎に面する市道からも見えにくい奥まった場所にあった。市総務課は「窓は腰の高さまでしかなく、侵入も容易だった」とみる。

 事件後、喫緊の策として「侵入を防ぐこと」を重点に考えた。庁舎に侵入された事実を重く受け止めての対応という。

 すぐにできる対策として、侵入の可能性が高いと思われる1階の窓ガラス3枚を、防犯用の網入りガラスに変更することを決めた。これまで嘱託職員が巡回しなかった午後11時〜午前6時の時間帯も、見回るよう調整する。

 また、正面玄関などには人感センサーライトの設置を検討。各執務室の木製の扉については、老朽化が進んでいることから「より防犯性の高いものに変える必要がある」(総務課)という。

 ●危機管理体制脆弱

 事件発覚後の25日夕には「個人情報を含む書類はキャビネットで保管」を徹底するよう庁内に文書で通知した。

 ところで今回は、市が保管する個人情報や公金の流出はなかったが、4階では金庫を収納するキャビネットが壊されていたことから、危機管理体制の脆弱(ぜいじゃく)性も浮き彫りになっている。

 登別市では2010年(平成22年)、市役所本庁舎への侵入があり、職員個人の現金計5万円程度が盗まれる事件が発生した。公金や個人情報への被害はなかったが、事件を受け、人感センサーやセキュリティーシステムに年間約40万円をかけるようになった。同市では「侵入はあってはならないこと」(同市総務グループ)と強調する。

 都市・建築防犯に詳しい明治大学大学院理工学研究科の山本俊哉教授は「侵入盗は大幅に減少しているが、決して珍しいことではない」と指摘する。

 室蘭市総務課の齋藤昌志課長は「あらゆる犯罪を想定した防犯対策にはなっていなかった。限られた予算の中で、どれだけ対策できるか考えなければいけない」と話した。

 31日現在、室蘭署は引き続き窃盗などの疑いで捜査を進めている。
(林帆南)





   ■ サンパウロ国際映画祭で室蘭・モルエラニの上映終える

 第43回サンパウロ国際映画祭(ブラジル)の国際長編部門に出品しているオール室蘭ロケのご当地映画「モルエラニの霧の中」(坪川拓史監督)が10月30日(現地時間29日)、無事全ての上映を終えた。受賞には至らなかったが、現地での反応はとてもいいもので、坪川監督は「改めてこの映画を完成できたこと、セレクションしてくれた映画祭に感謝したい」とコメントした。

 「モストラ」の愛称で親しまれている同映画祭は、南米を代表する国際映画祭の一つ。「モルエラニの霧の中」と同じ国際長編部門には101本の作品がノミネートされた。

 坪川監督は24日に日本を出発し、乗り継ぎなどの時間を含め、約40時間かけてサンパウロに到着。計3回の上映があり、多くのサンパウロ市民らが観賞した。

 坪川監督は「上映後に涙ぐみながら感想を言ってくれたり、日本から遠く離れた場所の人たちの心にも確実に届いたことが実感できて感無量でした。初めての国、初めての映画祭で緊張したが、素晴らしい映画祭でした。お客さんの質の良さに感動しました」と述べた。
(坂本綾子)





   ■ "絆・愛"歌う、登別の末期がん患者・内城さんがライブ

 末期の肺がん患者、内城博一さん(48)=登別市若草町=のミニライブ「魂の叫び」が10月31日夜、同市中央町の登別中央福音教会で開かれた。人との絆や無償の愛の大切さを「オリジナルソング」に込めて披露。観客はひたむきな歌と前向きさに熱い拍手を送った。

 登別出身。埼玉県で会社員をしていた2018年(平成30年)3月、46歳の時に「左肺上葉の扁平(へんぺい)上皮がんでステージ4」の診断を受ける。12月には「来年の花見は難しい」と言われ帰郷。古里で中学時代の仲間らと花見を楽しむなどし、心が安定した毎日を過ごし、「過去、現在、未来で、大切なのは人との『絆』」との思いを強くしたという。

 この日のミニライブは「自らの思いと感謝を伝える場」。弟の内城真人さん(45)のギター、妹の浜飯理恵さん(37)のキーボード演奏に合わせ、自らはギターを弾き、オリジナルソングなど計5曲を歌い上げた。

 歌の合間には「がんになり気付いたのは当たり前のことに感謝すること」「皆さまのエネルギーをもらい、細胞レベルで活性化した強い力で、がん細胞と闘い、勝ち続けている」と訴える。約70人の聴衆は内城さんの思いに触れながら聴き入っていた。
(松岡秀宜)





   ■ 1万6千人を案内、登別・ボランティアガイド会が終了式

 登別市観光ボランティアガイド会(浦田誠治会長)の2019年度終了式が10月31日、登別市登別温泉町の地獄谷展望台で行われ、会員らが1年間の労をねぎらった。

 今年は例年よりやや早く、4月26日に活動開始。10月31日までの期間、観光客への名所案内、情報提供などを行ってきた。市観光振興グループによると、9月末時点で1万5974人を案内した。10月分を含めると、1万6千人超えが確実な情勢。

 昨年は1万4283人を案内した。昨年9月の胆振東部地震発生に加えて、今年は個人客が増加傾向に転じていることが要因とみられる。

 終了式には会員、来賓合わせて約30人が参加した。浦田会長はあいさつで、今年の同会発足30年の節目を迎えたことを振り返り「記念に植えたナナカマドやサクラが、数年後にきれいな花を咲かせることを楽しみにしています。来年はオリンピックの種目が札幌で行われる可能性がある。今まで以上に観光客との出会いや物語が生まれるでしょう。来年も楽しい活動を目指そう」と呼び掛けた。

 小笠原春一市長らがおもてなしの活動をたたえた。記念撮影をして、来年の再会を元気に誓い合っていた。
(石川昌希)





   ■ 今後の教育考える、壮瞥でまちづくり計画策定へ懇談会

 壮瞥町は2020年度(令和2年度)から10年間の町政の方向性を示す、第5次まちづくり総合計画策定に向けた分野別懇談会を開催している。全4回にわたり、各分野の専門家を招いた講演と意見交換会を行い、内容を計画に反映させていく。

 教育・子育て・生涯学習、保健・福祉・医療、産業振興、移住定住などに分けて実施。10月29、30の両日に開催し、7日と13日にも壮瞥町役場で開く予定。

 初回の29日は教育・子育て・生涯学習分野で、町民約40人が集まった。壮瞥小の柴田暦章校長が「壮瞥町のこれからの学び」と題して講演。新学習指導要領の目指す方向性やコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の仕組み、教育の在り方を考える上での姿勢などを解説。「この時代に壮瞥に住む人々にとっての現実を前提として、壮瞥の教育をつくり直していく必要がある」と指摘していた。

 意見交換会では、ワークショップ形式で次世代につなげるための望ましい環境や状態について、例文に沿って考えた。参加者からは「小学生が学校に行くのが大好きになっている状態」「高齢者が若者に仕事を伝授する状態」「高校生が壮瞥町を大好きな状態」など、さまざまな意見が出ていた。

 田鍋敏也町長は「全ては次の世代のためにという思いを共有できた良い機会になった。夢と希望が持てる壮瞥町をつくっていく基本になるのがまちづくり総合計画」と計画の位置付けや策定の重要性を強調していた。

 今後は、町政懇談会やパブリックコメントなどの作業を進め、来年3月の町議会の議決を経て策定する予定。
(池田勇人)





   ■ ウポポイ開設見据え白老レンタサイクル運営協が旗揚げ

 象徴空間「ウポポイ」開設を見据え、訪れた観光客らに自転車を貸し出し、地域内の回遊性を高める、自転車レンタル事業を行う白老レンタサイクル運営協議会(通称・シラヴェロ)の設立総会が10月31日、白老町大町のしらおい経済センターで開かれた。NPO法人ポロクル(札幌)から無償譲渡された中古自転車170台を活用、「ウポポイ」が開業する来年4月からレンタル事業を本格スタートさせる。

 会長に選任された福田茂穂・白老観光協会長は「利便性の向上と新たな2次交通として活用していただきながら、地域の自然、観光資源、文化的財産を広域的な収入に結びつけ、環境に配慮しながら交流人口の拡大、観光振興を図りたい。将来的には当観光協会が進めている観光地域づくり法人DMOの自主財源となれるよう戦略的な取り組みをしていきたい」と述べた。

 通称の「シラヴェロ」の「シラ」は白老の白、「ヴェロ」はフランス語で自転車の意味。2019年度は町内6カ所に合わせて33台を配置して実証調査を実施、利用者アンケートを行う。このほかサイクルマップを作製、白老地区、虎杖浜・竹浦地区にモデルルートを設定する。

 利用料金は実証調査後に最終決定する。
(富士雄志)






【2019年11月1日(金)夕刊】より


   ■ 勇壮に軽快に―室蘭でフラメンコ公演、観客を魅了

 MIN―ON(民主音楽協会)、室蘭民報社主催のフラメンコ公演「情熱フラメンコ!」が10月30日、室蘭市幸町の室ガス文化センターで開かれた。スペインのプロダンサーらがリズミカルな音楽に合わせてステージを舞い、観客を魅了した。

 小松原庸子スペイン舞踊団(東京)の創立50周年記念公演。スペインからダンサーのフアン・オガジャさん、スサナ・カサスさんと歌手、ギタリストを招き、2部構成で全14曲を披露した。

 2曲目の「闘牛士の唄」では、闘牛士の衣装をまとったフアンさんと同舞踊団の奥浜晴彦さんらが登場。ダンスで闘牛と闘う勇ましい姿を表現し、観客を楽しませた。

 1部を締めくくる「マルティネテ」では、本場仕込みのスペインギターとカスタネットに合わせ、フアンさんがタップダンスを披露。軽快な靴音を絶え間なく響かせると客席も「オーレ」と掛け声を返し、会場が一体となって盛り上がりを見せていた。同公園は10月から全国各地で開催されており、室蘭は約千人が来場した。
(吉本大樹)



↑↑
ページTOPへ



当ホームページに掲載の記事、写真の無断転載を禁じます。
すべての著作権は室蘭民報社に帰属します。