■ 道議選苫小牧市区は3現職が議席を守る
【2019年4月8日(月)朝刊】


 道議選苫小牧市区(定数3)は実績のある現職3氏が安定した戦いぶりで再チャレンジした新人を退けて議席を守った。

 自民党の遠藤連氏(65)は経済対策として「統合型リゾート施設(IR)を誘致させたい」と訴えた。選挙戦では保守層や企業に加え、無党派層の幅広い支持を受け、2期連続トップで6回目の当選を果たした。

 立憲民主党の沖田清志氏(55)は「道政を変えなければ地域発展はない」と地方の自立を公約に掲げて戦った。連合の組織票と国民民主党からの支援も手堅くまとめ、3期連続の当選。

 公明党現職の安藤邦夫氏(66)は「子ども優先社会の実現」を前面に福祉施策の充実を訴えた選挙戦。公明党の基礎票に加え、一部保守層にも食い込み3回目の当選を決めた。

 再挑戦した共産党の松橋千春氏(36)は「カジノはいらない」と訴え善戦したが無党派層への広がりを欠き涙をのんだ。

 当日の有権者は道議選14万2516人、投票率は52・39%で前回より1・72ポイント下回った。


◆―― 遠藤 連さん、IR誘致改めて強調

ダルマにV6を入れる遠藤さん=7日午後11時55分、苫小牧市緑町 6選を果たした遠藤連さんは、すがすがしい表情で約100人が足を運んだ緑町の選挙事務所で喜びをかみ締めながら「北海道の発展のために頑張って仕事をしていきたい」と喜びを語った。

 午後8時、投票が締め切られ、事務所には次々と支持者が足を運び、遠藤さんの吉報を待った。テレビの選挙速報が流れ、午後11時35分には当選が確実となり「よし、勝った」と歓声が上がった。午後11時49分には遠藤さんが事務所に駆け付け、必勝ダルマに「V6」の文字を書き入れて支持者と握手をしながら当選を喜んだ。

 マイクを握った遠藤さんは「厳しい戦いだったが皆さんのおかげで勝利することができた」と深々と頭を下げて感謝。争点となったIRに「マイナス面よりもプラス面に目を向けるべきであり、経済効果を生み出す有効な手段」として、苫小牧市と連携して誘致を進めていくことを改めて強調した。

 道議会議長を務め、道立特別養護学校の誘致に尽力した。「実績を積んだからこそできる仕事がある。今後も前進していきたい」とベテラン議員らしく、さらなる飛躍を誓った。


◆―― 沖田 清志さん、苫小牧港利用促進へ

万歳三唱で当選の喜びを支持者らと分かち合う沖田さん=8日午前0時8分、苫小牧市末広町 3選を決めた沖田清志さん。8日午前0時ごろ、末広町の選挙事務所に顔を見せると、詰め掛けた支持者らから盛大な祝福を受けた。当選を喜びながらも表情を引き締

めて「選挙期間中に訴えたことを形にできるよう、まい進していきたい」と抱負を語った。

 事務所には午後8時ごろから、支持者らが続々と駆け付けた。用意されたテレビの前に陣取り、固唾(かたず)をのんで開票速報を見守った。沖田さんの当確の一報が流れた瞬間には、事務所のあちこちで拍手や歓声が沸き起こった。

 選挙戦では争点の一つとなったIR誘致に反対の姿勢を明確に示し、理解を求めてきた。苫小牧港の利用促進についても何度も触れ「北海道ブランドにさらなる付加価値を付け、苫小牧港からの輸出拡大につなげていきたい」と声をからした。

 沖田さんは後援会の沖田龍児会長の発声で、応援に駆け付けた山岡達丸衆院議員や支持者らと一緒に「万歳」と声を張り上げ、勝利を分かち合った。選挙戦を振り返りながら「皆さんの支援があり、当選を果たすことができました。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。


◆―― 安藤 邦夫さん、児童福祉に力入れる

3選を果たし、万歳で支持者と喜びをかみ締める安藤さん=7日午後11時56分、苫小牧市幸町 見事3選を果たし、公明党の議席を守った安藤邦夫さん。午後11時55分ごろ、当確が伝えられると、幸町の選挙事務所は支持者の大きな歓声と拍手に包まれた。安藤さんは「支持者の献身的な力添えで当選を果たせた」と感謝の気持ちを表した。

 遊説では、2021年度開設予定の室蘭児童相談所分室の苫小牧誘致を進めた実績を強調。「子ども優先社会をつくりたい」と児童福祉に力を入れる姿勢を見せていた。IR誘致にも「IRイコールカジノではない」と市民合意を得て積極的に取り組む考えを訴えて支持を集めた。高木陽介党国対委員長や横山信一衆院議員が苫小牧に入るなど、目標の「2万票」を目指して支持固めを進めた。

 当確の知らせを前に事務所入りしていた安藤さん。当選が決まると支持者とともに大声で「万歳」。支持者から花束を受け取り、一人ずつがっちりと握手を交わし、こぶ茶で乾杯。当選の喜びをかみ締めた。

 「献身に対して必ず勝って応えるという約束を果たせた。皆さまに託された道政の担い手として、新時代の幕開けを進めていきたい」と3期目に向けて力を込めていた。


◆―― 道議選当選者

道議選開票結果 ■苫小牧市区(得票順)

 遠藤 連(えんどう・れん) 65 自現E
 (1)道議会議員(2)苫小牧市議、道議会議長(3)福島県(4)早稲田大学卒業

 沖田 清志(おきた・きよし) 55 立現B
 (1)道議会議員(2)苫小牧市職員、苫小牧市議(3)苫小牧市(4)苫小牧南高校卒業

 安藤 邦夫(あんどう・くにお) 66 公現B
 (1)道議会議員(2)苫小牧市保健福祉部長(3)苫小牧市(4)北海道大学卒業

 氏名(敬称略)、満年齢、党派、現新別、丸付き数字は当選回数。政党推薦は次に表示。(1)代表的な肩書(2)経歴(3)出生地(4)最終学歴。党派は自=自民党、立=立憲民主党、公=公明党。


◆―― 松橋さん訴え届かず

「政策は伝わったと信じている」と話す松橋さん=8日午前0時10分、苫小牧市見山町 松橋千春さんは午後11時ごろ、近くの自宅から見山町の選挙事務所に入り、支持者と一緒にテレビの開票速報を見守った。初当選を目指した選挙戦では、IR誘致への反対を強く打ち出し、消費増税反対や医療充実などを掲げたが、念願の議席には届かなかった。

 支持者に感謝し「道内でも激戦の3人区で議席獲得を目指したが、期待してくれた人に大変申し訳ない。カジノ反対を訴えてきたが、経済効果に期待した人の票が推進派に流れたかもしれない」と述べた。4年後については「一存では決められない」とした。

【写真=(上から順に)ダルマにV6を入れる遠藤さん=7日午後11時55分、苫小牧市緑町、万歳三唱で当選の喜びを支持者らと分かち合う沖田さん=8日午前0時8分、苫小牧市末広町、3選を果たし、万歳で支持者と喜びをかみ締める安藤さん=7日午後11時56分、苫小牧市幸町、「政策は伝わったと信じている」と話す松橋さん=8日午前0時10分、苫小牧市見山町】




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