■ 室工大と道内企業チームが消石灰の大規模実証へ
【2018年9月28日(金)朝刊】

室工大のプラントで順調に製造が進む新消石灰
 室蘭工業大学と道内企業のチームによる、家畜伝染病の消毒効果が長持ちし、色の変化で交換時期が分かる新開発の消石灰の実用化が順調に進んでいる。既に釧路管内白糠町と宮崎県の合わせて20カ所で実際に散布する実証実験が始まり、同大のプラントで消石灰の製造も順調。来年度の1千カ所超での大規模実証を目指す。

 同事業は、農林水産省の補助を受け2017年度(平成29年度)〜19年度の3カ年で展開。口蹄疫(こうていえき)に見舞われた宮崎県、鳥インフルエンザ被害があった道内で、予防に向け「多機能消石灰」の実証に着手。20年度の普及、商品化が目標。

 本年度は白糠町の10戸で今年4月から、宮崎県の10施設は5月から実証が始まり、3カ月置きに3、4回消石灰を散布する。

 特に白糠町では降雪、宮崎県は梅雨や台風などで効き目などに及ぼす影響を調べる。白糠町は既に2回散布しており、来月は3回目を予定。宮崎も来月に2回目の散布を行う。

 同大に開設したプラントは日産2トン、年400トンの製造が目標。実証の結果を踏まえ消石灰の製造を最適化しており、来年度の大規模実証に向け生産量のめどは立っているという。同大研究員の宮入奈緒枝さんは「造粒から熱風による乾燥のプロセスの改善が課題」と指摘。製造の歩留まりもほぼ100%に高め、地道な改善を進める。

 大規模実証は当初予定の800施設から倍増を目指す。同チームは関係機関を回り事業PRに取り組んでいる。プロジェクトリーダーの山中真也准教授(粉体工学)は「秋口から鳥インフルエンザ対策が本格化することもあり広く消石灰を試してほしい」と実証への参加を呼び掛ける。詳細はホームページ(http://www.h-nmr.net)へ。
(粟島暁浩)

【写真=室工大のプラントで順調に製造が進む新消石灰




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