■ 宮蘭フェリー八戸も寄港、10月6日から南下便のみ
【2018年9月28日(金)夕刊】

10月6日からの宮蘭フェリー新ダイヤ
 川崎近海汽船(東京)は28日、宮蘭フェリー航路の南下便について、八戸を寄港地に加え、合わせて運航ダイヤの改編を行うと、発表した。10月6日室蘭発便から実施する。日曜日の室蘭発、月曜日の八戸・宮古発は運休する。東北の高規格道路整備の遅れにより苦戦する集荷対策で、八戸寄港による関東圏へのアクセス向上などで、収益改善を目指す。

 新ダイヤは、南下便(月曜〜土曜)が室蘭発が午後8時50分(現在午後8時)、八戸着が翌日午前3時半、30分後の同4時に出港し、宮古着が午前7時55分(同午前6時)。北上便(火曜〜日曜)は、宮古を午前9時25分(同午前8時)に出港、室蘭着午後7時25分(同午後6時)。

 運賃は室蘭〜宮古は従来通りで、室蘭〜八戸、八戸〜宮古を新設する。室八は苫小牧〜八戸よりも航海時間が約1時間短く、大型トラックの場合、室八航路のほうが苫八航路より5千円安くなる。

 長距離航路で複数寄港する例はあるが、中距離航路での複数寄港は珍しい。同社は6月22日の就航後、8月の繁忙期まで状況を見定め、八戸寄港を決めた。

 八戸寄港の狙いは、関東圏を中心とした仕向け地への時間短縮にある。高規格道路が全面開通していない現状では、宮古からのアクセスの問題があり「敬遠されていた」(船社)。関東圏に昼までに到着できるよう、八戸の時間設定を行った。今回のダイヤ改編により、川近が1日4便持つ苫八航路を使うよりも、宮蘭を使った方が関東圏により早く到着できるという。

 同時に室蘭と宮古の出港時間を遅らせたことで、道東や宮古発の貨物確保も目指す。現在の室蘭発午後8時、宮古発午前8時は道東や関東圏から利用するユーザーには早い時間設定で、要望も上がっていた。

 同社フェリー部の岡田悦明部長は「残念ながら今の状況では航路継続が難しく、全線開通までは八戸という選択肢を提供せざるを得ない。当初に想定した競争力のある交通網が整備されれば、戻す可能性もある」としている。

 室蘭運輸支局によると、8月末までの室蘭発はトラックが389台、旅客6784人、乗用車1633台。宮古発がトラック212台、旅客3574・5人、乗用車842台。
(鞠子理人)


◆―― 粘り強くセールス

 青山剛室蘭市長のコメント 「今回のダイヤ変更は航路の維持が目的と聞いている。現状では貨物利用が伸び悩んでいる。市としてはこれまで同様、航路の存続・安定運航に向け、貨物の集荷に向けた取り組みを船社と一緒に行っていく。また、胆振東部地震では航路の災害対応力が発揮され、重要性が認知されたことからも、粘り強いポートセールスを行っていく」




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