■ 登別「元気です」…東京でSNSでPR活発化
【2018年9月14日(金)朝刊】

天然足湯を楽しむ訪日客。徐々に人出が戻ることを観光業界は願っている
 胆振東部地震の発生から1週間を迎え、湯処(ゆどころ)・登別をPRする動きが活発化している。登別国際観光コンベンション協会は、20日から東京で行われる世界最大級の旅の祭典に参加。登別、北海道を含めた誘客をアピールする考えだ。会員制交流サイト(SNS)を用いて来登を呼び掛ける運動も市民レベルで立ち上がっており、基幹産業の盛り上げを後押ししている。キーワードは「♯まってるよ北海道」。

 「うれしくて、協会のブログで紹介しました」。同協会の大野薫専務理事は笑顔で話す。掲載したのは、大湯沼川天然足湯。散策スポットの途中にあり、森林浴を楽しみながら足湯に漬かることができる人気のエリアだ。地震発生以降、観光客の出足が鈍っているが、12日午後3時ごろ、アジア、欧米系の訪日客でにぎわっている様子を撮影した。最初は数人のグループだったが、次々と詰め掛けて最終的には30人ほどが一斉に立ち寄っていたという。「これから紅葉シーズンが本格化する。絶好のロケーションなので、ぜひ温泉街に来て楽しんでもらいたい」と来泉を呼び掛ける。

 同協会は登別、北海道観光のPRに向けて、20〜23日の期間、東京ビッグサイトで行われるツーリズムEXPOジャパンに2年連続で参加する。北海道観光振興機構が北海道全体のPRブースを設けるのに加えて、同協会は単独で出展して、登別観光をPRする。一般の来場に加えて、国内外の旅行会社などとの意見交換、商談会なども予定されている。昨年は約19万人が来場しており、大野専務理事は「登別観光をPRする良い機会」と情報発信を図る考えだ。
SNSで動画を配信して登別、北海道への訪問を呼び掛けている=フェイスブックより
 「登別温泉もホテルも商店街も、みんな元気に営業中です。ぜひぜひ、癒やしの登別に来てください」。登別の観光業界に携わっている市民有志は、世界に向けてメッセージを発信した。フェイスブックなどを活用して、日本語と中国語、英語で来登を呼び掛ける約1分の動画を配信。まちづくりに携わる市民や登別商店会、市職員、登別中学校の生徒など約10人で12日、JR登別駅前で撮影した。参加した一人・勝間広靖さんは「宿泊施設でキャンセルが相次いでおり、風評被害を振り払おうと企画しました」と話す。

 動画の最後に加えた言葉は、SNSで検索が容易になるキーワード「#」(ハッシュタグ)を付けた「まってるよ北海道」。日本旅館協会北海道支部連合会の青年部組織・北の旅館塾が11日から始めた取り組みだ。北海道観光全体で入り込みが落ちている中で、現状を知ってもらい道内を訪れるきっかけにしてもらおうと実施した。立ち上げに携わったカルルス温泉・山静館の工藤織枝若女将(わかおかみ)は「甚大な被害を受けている地域もあるが、道内各地で頑張っているエリアもあり、元気を発信したい。観光に携わっていない人からも賛同を得ている。訪日客でも把握できるよう英語バージョンをボランティアで手掛けてくれる人もいる。ありがたいですね」と感謝していた。
(石川昌希)

【写真=天然足湯を楽しむ訪日客。徐々に人出が戻ることを観光業界は願っている(上)、SNSで動画を配信して登別、北海道への訪問を呼び掛けている=フェイスブックより(下)】




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