■ 全国高校総体女子サッカーで大谷室蘭が初戦敗退
【2018年8月2日(木)朝刊】

悔しい敗戦に肩を落としながら応援席にあいさつする大谷室蘭イレブン
 全国高校総体の女子サッカー競技は1日、静岡県藤枝市を会場に1回戦が行われ、北海道代表の大谷室蘭は常葉橘(静岡)に0―2で敗れ、6年ぶりの全国大会での勝利はならなかった。

 35度を超える酷暑の中で、大谷室蘭は試合終了と同時に2選手が熱中症の症状を訴えるタフなゲームとなった。大谷の攻め込む時間帯もあったが、常葉ゴールは遠かった。イレブンは悔しさと暑さの中で試合終了の笛をぼう然と聞いた。


◆―― 竹内主将「まだまだできた」
後半8分、左から竹内がミドルシュートを狙うもゴールならず
 全国高校総体の女子サッカー競技初日、大谷室蘭は藤枝市総合運動公園陸上競技場で地元の常葉橘と激突した。暑さの中で大谷イレブンが健闘を見せたが、全国区の強豪の壁は厚かった。

 公式記録の気温は37・3度。渡辺純一監督は「北海道代表のプライドを持って戦おう。最後まで下を向かず、笑顔で戦おう」とイレブンをピッチに送り出したが、暑さは大谷室蘭イレブンの体力を奪った。

 竹内千璃主将(3年)は「暑さと緊張で出足が遅れた。相手の6番(築地)のセットプレーは警戒していたのに…」。前半12分の右からのコーナーキック。きれいに築地にマークを外されてヘディングで押し込まれると、24分にはセカンドボールを奪われてからのショートカウンターで2失点目。流れは常葉橘に傾いた。前半の大谷室蘭のシュートはなかった。

 後半、大谷室蘭は竹内、中山に加え、與田、志藤とFWの枚数を増やして攻撃、リズムをつくった。シュートは2本だったが「押し気味の時間帯もあった。そこは成長した部分」(渡辺監督)。

 前後半に一度ずつあったクーリングブレイク(給水タイム)の対応も難しかったという。「できていた流れが止まって再スタートになるので…」(渡辺監督)。攻守のメリハリを細かく考えていただけに、戦術に微妙な“誤差”も生まれた。

 渡辺監督は「勝ちを十分に考えて戦えた試合だった。これまでは守備練習に費やす時間が多くなったが、秋(選手権)に向けて1対1やゴール前での強さを鍛えていきたい」とレベルアップに意欲を見せた。竹内主将も「個人的にはまだできた試合だと思う。この夏の経験は大きい。経験を悔しさを生かして、冬の選手権に向かいたい」と話し、涙は見せなかった。


◆―― 強豪相手の攻撃に収穫も

 年末の選手権大会、インターハイと大谷室蘭は全国大会での強豪対決が続いている。チームは全国大会でも8強を狙える位置まで力をつけているが、ここ5年はV候補との激闘が続く。今大会の常葉橘もトップグループの強豪。今大会、大谷室蘭の戦い方が注目された。

 2013年(平成25年)のインターハイ。大谷室蘭は鳴門渦潮(徳島)と対戦した。大谷室蘭優勢だったが、雨のピッチでゲームにならず、結果は0―0の末にPK負け。ここから先は不運な抽選による“強豪対決ロード”が続いている。

 13年の選手権は健闘するも強豪・常葉橘(静岡)に0―1で惜敗。14年の常葉橘は0―9の大敗。16、17年もV候補の大商学園に0―10、1―10と連敗。17年の鳳凰は九州の強豪。後半は圧倒的に大谷室蘭のゲームだったが、警戒し過ぎて失った前半の1失点に泣いた。

 17年のインターハイは、この大会準優勝だった藤枝順心に健闘したが、0―4で敗れた。差はついたが、頂点との力の差が見えたゲームになった。

 渡辺純一監督は、全国大会で優勝候補とぶつかるたびに戦術を模索し続けてきた。「守って少ないチャンスに懸けるか」「ラインを下げないで攻めるべきか」。今大会は「引く時間帯も考えていた」が、不本意な失点で「意識して引く時間が取れなかった。勝つために前に行くしかなかった」。結果、強豪相手にも通用する攻撃の糸口が見え始めた。「今のチームは昨年より選手の経験値がない分、まとまりがある」。今大会をステップアップの助走にして、イレブンは秋の選手権道予選、冬の全国大会に向かう。
(高橋昭博)

【写真=悔しい敗戦に肩を落としながら応援席にあいさつする大谷室蘭イレブン(上)、後半8分、左から竹内がミドルシュートを狙うもゴールならず(下)】




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