■ 宮蘭フェリーがあす就航1カ月、旅客好調も貨物苦戦
【2018年7月21日(土)朝刊】

就航からあすで1カ月となる宮蘭フェリー
 川崎近海汽船(東京)の宮蘭フェリー就航からあす22日で1カ月となる。同社は輸送実績を公表していないが、道運輸局の6月実績(22〜30日分)では、室蘭発トラックが1日平均9・6台、宮古発5・1台と苦戦している。旅客は想定以上に好調。復興道路が全面開通(2020年度予定)すれば「使いたい」との声が目立つという。

 6月22〜30日までの実績では、室蘭発の旅客1043人、トラック86台、乗用車133台。宮古発の旅客796人、トラック46台、乗用車83台となった。1日平均は旅客が室蘭発115・9人、宮古発88・4人、乗用車が室蘭発14・8台、宮古発9・2台。

 就航前の目標値は、室蘭発がトラック40台、乗用車15台、旅客30人、宮古発がトラック30台、乗用車15台、旅客30人。6月の実績と比較すると、トラックは下回り、旅客は上回った。

 ▼長雨で荷動き低迷

 同社は貨物の苦戦について、復興道路(三陸沿岸道路)の全面開通の遅れや、航路開設時期が貨物の閑散期に重なった点を挙げた。室蘭発は野菜や冷凍品、自衛隊車両などが運ばれたが、主力に見込む活牛が厳しい。宮古からは雑貨や野菜などだった。

 同社の調べでは、復興道路の全面開通を望むユーザーが多い。室蘭支店の中嶋康成支店長は「復興道路と未供用区間の併用は負担感がある。『開通すれば使う』という意見が多い」と話す。宮古側のシャシーヘッド確保も今後の課題という。

 本社経営企画部は「計画時から厳しさは想定していた。例年にない長雨で荷動きが低迷したのも要因の一つ。ただ、楽観視はしていないが、これから繁忙期を迎え増加していくと考えている」とした。

 同社は今後、運送事業者を招いた現地視察会の開催による航路や復興道路のPRなどを検討している。並行して室蘭で処理している高濃度PCBの輸送も実施する方針で、港湾部と連携しながら準備を進めている。

 ▼盆休みの予約順調

 両地の後背地に魅力的観光地を抱える宮蘭航路は、旅客割合が他航路より高まると予想されていたが、実績も順調だ。「上々の滑り出しで予想を上回る結果。この先の予約も想定以上で、一層の集客に努め、利用促進を図りたい」としている。

 盆休み中の予約状況は、室蘭発が8月11〜19日が多く、19日がピークで乗用車は137台。宮古発は8月10〜15日が多く、10〜12日は100台超。予約は2カ月前の開始時に多く入り、直前に再度増えるのが普通で、さらに増える見通し。

乗船切符提示で提携施設からサービスを受けられる仕組み作りも模索中だ。

 中嶋支店長は就航1カ月を振り返り「出足は閑散期で、苫小牧―八戸航路の積み残しが回ってくる事例もなかったが、繁忙期の8月以降は変わってくるだろう。復興道路の全面開通はまだ先だが、徐々に反応も良くなっている」と話している。

 室蘭市の東平伸副市長(港湾担当)は「復興道路開通を見据えて、長い目で動向を見守っていくべきと考えている。この意味でも全面供用までをどう旅客などで盛り上げていくかが重要」と冷静に受け止めている。
(鞠子理人)

【写真=就航からあすで1カ月となる宮蘭フェリー




◇ 主な地域のニュース

☆ 室蘭の小林さんが日本100名城を制覇、認定証獲得
☆ バラとアジサイのピンク鮮やかに、室蘭で25.8度の夏日
☆ 緊急時の新聞発行を相互援助、室蘭民報社と苫民が協定
☆ 登別に人気ステーキ店が来月オープン予定、胆振初進出
☆ 地域と共に10周年、登別のゆめみ〜るできょう食事会
☆ 洞爺湖町の少年野球チームが初の全国大会へ闘志
☆ サッカー楽しいね、洞爺湖町のコンサ教室で園児ら笑顔
☆ 室蘭・ワイズファクトリーがSAKIさんと2年連続共演へ