■ 室蘭市が水道料金改定検討、少子高齢化で給水量減少
【2018年4月7日(土)朝刊】

室蘭市が本年度から水道料金改定の検討に踏み切る=チマイベツ浄水場
 室蘭市は料金を引き上げる水道料金改定の検討に入る。少子高齢化を背景に給水量が減少し、加速する人口減で水道料金収入の目減りが見込まれるためだ。整備が進んだ1970年代の水道管が更新時期を迎え水道管の老朽化が進む。総延長の4割以上が法定耐用年数40年を経過する。水道管の漏水などトラブルも相次ぐ。2018年度(平成30年度)内に取りまとめ作業に入る「水道ビジョン」と「経営戦略」で方向性を示したい考えだ。
(粟田純樹)

 ■ 3番目に安く

 「登別市が水道料金値上げという報道があり、とても人ごとに思えない」。室蘭市議会第1回定例会特別会計審査特別委員会(3月)で早坂博氏が市に苦言を呈した。

 市の水道料金は1996年(平成8年度)に800円から880円に値上げをした後、消費税増税を除いて20年以上改定していない。家事用1カ月分(10立方メートル)の道内35市比較では、室蘭は1220円で3番目に安い。道内で一番安いのは函館市の766円。

 ■ 「委員会」設置

 水道料金の在り方をめぐって市は「委員会」を本年度に設置する。水道施設の計画的な更新に向けたインフラ(社会資本)を適切に管理する「アセットマネジメント(資産管理)」の結果を踏まえ議論を始める。

 具体的に、水道施設や送配水管耐震化、企業債依存度、水道料金を徴収した水量の割合を示す「有収率」、情報通信技術(ICT)を活用した漏水監視システムの導入による経費削減など、複数パターンによる財政見通しを出すなど、料金体系や課題を検証する。

 市は人口減や市内企業の節水意識の高まりを受け、73年度(2018万トン)をピークに給水量が減少の一途だ。また、大手企業の製造機能停止による影響も大きく、給水量の減少とともに料金収入の落ち込みが予想される。

 ■ 毎年20件発生

 加えて懸念されるのが、市内人口が最も多かった1960〜70年代に整備した水道管の老朽化問題だ。水道管総延長(587キロ)のうち248キロで耐用年数を超える。過去3年間の工事費は5億円台で推移しており、市水道部は「施設再編などを行い、更新費縮小や維持管理費を抑制することが重要」と話す。

 「ピンホール」と呼ばれる管に穴が開く現象も相次ぐ。毎年20件程度発生しており、腐食による漏水事故の将来リスクが残る。市は対策としてICTを活用した漏水監視システムを導入し対策を図る考えだ。

 市議会からは「危機感が足りない」「来秋の消費税増税を勘案し市民生活の影響に注視を」との指摘がある。青山剛市長は「安全安心の水を市民に継続的に届けるのは市としての大きな責務」との考えを示しており、今後の議論が注目される。

【写真=室蘭市が本年度から水道料金改定の検討に踏み切る=チマイベツ浄水場




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