■ 31文字に人生ドラマ、伊達の浮田さんが初の歌集出版
【2018年1月23日(火)朝刊】

初の歌集「私の時間」を手に笑顔を見せる浮田さん
 伊達市末永町の浮田和子さん(70)=伊達市短歌連盟会長、木賊短歌会伊達支部長=が昨年12月、自身初の歌集となる「私の時間」を出版した。日々の暮らしの中、感じたこと、感動したこと、家族のこと―など、飾らない言葉で素直に詠んだ、人生が詰まった1冊となっている。

 樺太生まれで、1歳で函館に移った。家庭科の教員として活躍し、同じ教員の夫・千秋さん(72)と出会った。25年ほど前に千秋さんが室蘭に転勤に。室蘭港の文学館で洞爺とくさの会室蘭支部(現木賊短歌会室蘭支部)を紹介され入会。数年後に伊達に引っ越し同伊達支部に移った。

 歌集は千秋さんと娘2人が古希を祝い、準備を進めてくれた。1992年(平成4年)〜2017年に詠んだ2200首の中から自ら487首を選歌。年代順にし、1ページ3行立てにした。校正は千秋さんが担当した。



 牧草のやわらにあおめる丘に来て群青の海ただに眺める



 街路樹に柿の実数多実りおり甘きか渋きか見あげつつ行く



 「一行日記のように、あったこと、見たこと、感じたこと、浮かんだことをメモする」という浮田さん。短歌仲間からは共感するという感想が多く励みとなっている。



 死ぬまでは俺の戦後は終わらぬと語りし父の戦い終わりぬ



 夫釣りし俎上の鰈反り返り命持つことふいに胸うつ



 募集停止決まりし夜学の職員室採点終えて帰り支度



 戦争を経験し戦争について一切語らなかった実父が他界したときに詠んだ歌。ふと命の大切さを感じた瞬間。室蘭工業高校の定時制の閉校―と分かりやすい文、言い回しを使い表現するようにしているという。

 現在の作品の主役は「孫ばかり」とにっこり。歌集発刊に「夫や娘に感謝です。歌は評をもらい前に進む。初心に帰り、これからも詠んでいきたいですね」。



 A5判208ページ。170部作製。短歌仲間や友人に配布した。室蘭港の文学館や伊達市立図書館など近隣図書館で閲覧できる。
(奥村憲史)

【写真=初の歌集「私の時間」を手に笑顔を見せる浮田さん




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