■ のぼりべつクマ牧場のアイヌ生活資料館を全面改築へ
【2017年7月19日(水)朝刊】

着工を前に伝統儀式「カムイノミ」で安全を祈願する関係者
 のぼりべつクマ牧場(登別市登別温泉町)は22日から、ユーカラの里にある「アイヌ生活資料館」のチセ(アイヌ民族の伝統的家屋)を今回初めて全面改築する。アイヌ文化伝承者らが、受け継がれてきた技法で屋根や壁のかやのふき替えなどを行う。工事期間中も貴重な伝統技法が観覧できるよう「お立ち台」を設置、多くの来場者の観覧を呼び掛ける。

 「アイヌ生活資料館」のチセは、同施設内にあるユーカラの里が開設した1966年(昭和41年)に故萱野茂・二風谷アイヌ資料館前館長らが建設。奥行き約5・5メートル、幅約9・1メートル、高さ約8メートル。アイヌ民族の貴重な生活用具約300点が展示され、自然と調和したアイヌ民族の生活の知恵などを紹介している。

 開設以来51年が経過し、これまで2、3度、屋根のふき替えなど一部補修を行っていたが、老朽化が著しくなってきたため、初めてとなる全面的な改築に踏み切った。

 今回、息子で二風谷資料館の萱野志朗館長(59)が父の遺志を継いで監修を務め、棟りょうの尾崎剛さん(63)を中心に6人で作業する。間取りは変更せずに骨組みや屋根・壁のかやのふき替え作業を行う。

 17日にはアイヌ民族の伝統儀式「カムイノミ」が現地で行われ、関係者が厳かに神々に祈りをささげ、安全を祈願した。萱野館長は「アイヌ文化の伝承に力を注いだ父の遺志を引き継いで、後世に伝えるべく協力したい」と述べた。

 同施設は、今月22日から竣工(しゅんこう)予定の8月末まで、貴重なチセの改築作業過程を広く観光客に観覧してもらおうと「お立ち台」を設置。原真支配人は「短い期間ですが伝統技術を一般の人にも見てほしい」と話している。
(高橋紀孝)

【写真=着工を前に伝統儀式「カムイノミ」で安全を祈願する関係者




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