■ 船員の福利厚生宿泊施設「エスカル室蘭」が9月で閉館
【2017年6月14日(水)朝刊】

宿泊者の減少を受け、9月末に営業を停止するエスカル室蘭
 船員の福利厚生施設として室蘭港とともに歩んできた室蘭海員会館・エスカル室蘭(海岸町)が、9月末で営業を停止することが、13日分かった。宿泊客の減少が要因。運営する日本船員厚生協会(神奈川県横浜市)は「建物の売却も含め、今後の活用について市と協議していきたい」としている。

 フランス語で「寄港」を意味する言葉。厳しい海の仕事から港に入り、安心する船乗りの心情を表現している。船員や家族のほか、一般の宿泊も可能で、室蘭では陸上競技場を使用する学生の定宿としても利用されてきた。

 元々は1964年(昭和39年)、すでに解体された旧港の文学館で海員会館として稼働したのが始まり。当時は鉄筋3階建ての21室、宿泊定員42人で運営されていた。

 83年には約6億5千万円を投じて現在の市有地に移転新築された。鉄筋4階建て40室、定員80人に拡大、名称もエスカル室蘭に一新した。室蘭港開港110年・市制施行60年記念事業の一環として建設された。

 2008年には約2億5千万円を投じ、大規模改修を実施、インターネット環境を整える一方、施設をバリアフリー化。デラックスルーム増設や人工温泉、冷暖房設備を導入し、入り込み増を目指した。

 しかし近年は苦戦が続き、採算ラインとなる「稼働率7割」を下回る状況が続いていた。「停泊してもすぐに出航したり、船内に寝室を完備するなど」船の運航環境の変化や、東室蘭地域へのホテル進出も影響したと推測している。

 同協会は「特に冬場が厳しい状況。一時は改修効果が表れ稼働率が高まったが、15、16年度の2期連続赤字を受け、営業停止を判断した。今後は未定だが、建物の有効活用策を検討していく」と話している。
(鞠子理人)

【写真=宿泊者の減少を受け、9月末に営業を停止するエスカル室蘭




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