■ 洞爺湖で新泉源を利用した地熱発電所の本運用開始
【2017年3月11日(土)朝刊】

竣工式で柏手を打つ洞爺湖温泉利用協同組合の若狭洋市代表理事
 洞爺湖温泉利用協同組合(若狭洋市代表理事)が、地熱発電を目指して開発した、新泉源の温泉熱を利用した地熱発電施設「洞爺湖温泉KH―1地熱発電所」が完成し10日、洞爺湖町内で竣工(しゅんこう)式と記念式典を開いて本運用を始めた。

 竣工式は、新泉源がある有珠山西麓の金比羅山に設けた発電所で開かれ、地元や関係省庁などの関係者50人が神事に臨んだ。若狭代表理事は「洞爺湖温泉にとって大きな一歩。既存泉源の湯温低下という課題を抱えていた温泉街にとって高温なのが最大の利点。泉源を大事に温泉供給と連携し、地域活性化につなげると同時にサミット開催地として環境への取り組みは使命。規模こそ小さいが二酸化炭素の削減につながる」と述べた。午後には、洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラスで式典があり、来賓らがあいさつした。

 式典に先立ち道立総合研究機構環境・地質研究本部地質研究所の秋田藤夫所長が基調講演し「地熱は地域資源。地域で考え、取り組み、活用するのが大事」と述べた。温泉熱などの調査は、火山噴火の様式に理解を深め、避難時の判断材料としても活用できる可能性を見通した。

 地熱発電所は、温泉熱で沸点の低い触媒・代替フロンを蒸気にしてタービンを回すバイナリー発電方式。最大出力60キロワットの発電機を1基導入、通常時は出力40キロワット程度で運転し、全量を同施設に供給する。将来は電気自動車の充電などに活用し、観光客の誘客につなげていく。熱交換器で熱のみを取り出して発電に使い、発電後の湯は80度弱を保ったまま温泉街のホテルなどで利用する。

 発電に利用する熱源は、同組合が2013年(平成25年)に掘削を始め14年に泉源の掘削に成功した。100度を超える温泉が毎分約400リットル湧出し、温泉街の入湯用に先行利用しながらモニタリング調査などの結果を踏まえ、発電用途に利用可能なことが分かり、発電所の建設に動いた。
(野村英史)

【写真=竣工式で柏手を打つ洞爺湖温泉利用協同組合の若狭洋市代表理事




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