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【2013年5月25日(土)朝刊】より



   ■ JX室蘭、国内最大級のパラキシレン原料を製造

 JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所(室蘭市陣屋町、三ツ井克則所長)の高木均副所長は24日、同製油所で記者会見し、来年3月の石油精製を停止した後、設備の改造を行い、7月以降は国内最大級のパラキシレン原料(アロマ基材)の製造拠点になる見通しを明らかにした。設備改造の総投資額はおよそ50億円、併せて行うメジャーシャットダウンを含めた地元への経済波及効果は40億円程度の見込みだ。

 同社は石化工場化による事業再構築を昨年11月に発表しており、今回は、具体的な事業内容について詳細を示した。室蘭製油所の製品出荷総量は1027万キロリットルから423万キロリットルへ縮小するが、灯油などの約2倍の価格で取引されるパラキシレン原料やキュメンの石油化学製品の出荷を1・5倍に増強し、高付加価値化を目指す。

 パラキシレン原料は、韓国企業との合弁会社、ウルサン・アロマティックス社のパラキシレン製造工場(2014年8月稼働予定)向け。同工場が必要とする原料の3割に当たる67万キロリットルを室蘭から供給する。

 事業再構築のもう一つの柱である物流拠点では、軽油・重油を68万キロリットルを受け入れ、道内・東北地方へ製品供給する。さらに、粗灯油から灯油をつくり出すための灯油水素化精製装置を温存し、冬期間に約46万キロリットルの灯油供給を継続する計画変更も明らかにした。 

 一連の設備改造におよそ50億円を投資。一部の配管工事は今年中に着手するが、本格工事は来年4〜6月。石化工場化後も4年ごとにシャットダウンを行う必要があり、現行の7割程度の規模で実施する見込み。来年は改造工事とメジャーシャットダウンを並行するほか、180メートルの集合煙突を30年ぶりに再塗装する計画だ。

 構内にある協力会社の業務量は今後3年程度は増加するが、その後は現状の7〜8割程度に落ち着く見込み。入出荷数量は現行の4割程度に縮小するが、輸出が増加するため室蘭港を利用する船舶の入港隻数は現行の7割程度を維持できるとした。

 高木副所長は「シャットダウンや各種工事には道内企業を優先する」とし、地元への影響を最小限にとどめる配慮を強調した。
(佐藤重理、粟島暁浩)

◆―― 「出入荷関係に影響」


 JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所の事業再構築説明を受け、室蘭市内の関係企業は業務や雇用などへの影響を注視している。

 同所構内で業務を行っている協力会社の約20社のうちで最大手の栗林商会は同製油所構内分室に90人が勤務。原油搬入や石油製品出荷のほか、防災、警備、体育館管理、清掃など幅広い業務を請け負っている。

 同社は「出入荷関係の影響は大きいだろうが、全体の影響はまだ分からない。JX側と話し合いながら影響を最小限に抑えるよう検討していきたい」とこれから協議を進めていく意向だ。

 タンカー入港がなくなることでタグボートのえい航業務を行っている企業は不安を募らす。室蘭港内で同業務に従事しているのは3社。このうち室蘭通船はタグボート2隻と係・離船作業を行う小型ボート5隻を所有。「JX関係の業務は当然減少するが、入出港数や規模の程度が不明なので、ボートの減少数がどうなるかはまだ分からない」とする。

 また、JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所の三ツ井克則所長が同日、室蘭市役所を訪れ、石油化学工場転換を柱とする事業再構築計画の詳細を青山剛市長に説明した。これを受けて同日開かれた市議会議員協議会で青山市長は「石油製品需要が減少する中で高機能化、高付加価値化を目指す事業再構築は理解できる」と述べた。
(山田晃司)


◆―― 煙突30年ぶりお色直し

 JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所は24日、製油所のシンボル・180メートル集合煙突を約30年ぶりに再塗装する方針を示した。

 再塗装は、室蘭製油所の石化工場化の改造工事と併せて行う来年の大規模定期消火工事(メジャーシャットダウン)で実施し、費用は数億円を想定している。

 高木均副所長は「室蘭製油所で最も高い煙突。室蘭で今後も操業していく意味合いも込めた。塗装には色など、地元の方の意見を聴きながら進めたい。白鳥大橋とマッチした色合いになれば」と話した。
(粟島暁浩)





   ■ 炭酸ガス製造「共同炭酸」新調達先に新日鉄住金室蘭

 道内唯一の液化炭酸ガス製造会社・共同炭酸(室蘭市本輪西町)は、石油化学工場化するJX日鉱日石エネルギー室蘭製油所(室蘭市陣屋町、三ツ井克則所長)から原料として提供を受けている二酸化炭素(炭酸ガス)の販売停止を受け、新日鉄住金室蘭製鉄所(室蘭市仲町)を新たな調達先とすることが24日、分かった。

 共同炭酸の親会社、エア・ウォーター(本社大阪、本店登記・札幌)によると、JX室蘭に代わり新日鉄住金室蘭製鉄所から製造工程で発生する副生ガスの二酸化炭素の提供を受ける。エア・ウォーター炭酸(本社東京)が同製鉄所構内に整備する二酸化炭素の高純度化装置で液化炭酸ガスを製造するという。

 二酸化炭素の高純度化装置の設備投資については、エア・ウォーター炭酸など2社が経済産業省の補助金の採択を受けており、7月にも着工、試運転などを経て来年10月の稼働を目指している。二酸化炭素の高純度化装置の開発を進める新日鉄住金エンジニアリングの最新技術の活用が見込まれている。

 共同炭酸は、これまでJX室蘭の水素製造装置の副産物・高純度二酸化炭素の供給を受け、さらに純度を高めて液化炭酸ガスを製造、全道に供給している。液化炭酸ガスは炭酸飲料や溶接など幅広い用途で利用されている。JX室蘭の供給停止方針を受け、新たな調達先の選定を進めていた。
(粟島暁浩)





   ■ ウインズ室蘭、年度内に解体―跡地活用の見通し

 26日の営業を最後に閉鎖される、日本中央競馬会(JRA)の場外馬券発売所・ウインズ室蘭(室蘭市本輪西町)は、建物を解体した上で跡地活用が図られる見通しとなった。地域のランドマークは姿を消すが、閉鎖後の活用策に道筋が付いた格好だ。

 ウインズ室蘭は、約5万平方メートルを超える敷地に、鉄筋コンクリート造り3階建て延べ床面積約5800平方メートル規模の建物。地域のシンボル的存在だ。

 建物を所有する栗林不動産は、現建物の活用を検討したが、馬券発売所という特殊な建物であるほか、延べ床面積が5千平方メートルを超えるだけに、膨大な光熱水費などの面からも難しいと判断。建物を解体の上、土地利用を図ることにした。

 今後は、GT競走の日本ダービーが開催される26日の営業を最後に閉鎖し、60日間の投票券平日払い戻しサービスの終了を待って8月、JRA関連の備品を搬出する。順調に進めば2013年度(平成25年度)中に解体して、更地化するという見通しだ。

 同社は「建物は大規模改修から日が浅く(解体は)もったいないが、更地化により有効な土地利用が図られると判断した。地域にとってより良い活用になるよう検討していきたい」と話した。

 ウインズ室蘭の立地は、市街地にある平たんな一等地。

 室蘭民報の取材では、道内外の複数の大手食品スーパーなどが跡地に関心を示しており、実際に問い合わせもあるという。商業施設を視野に入れた活用に期待が集まりそうだ。
(野村英史)

◆―― 地域活性化に期待


 JRAの場外馬券発売所・ウインズ室蘭の建物が解体された上で土地活用が図られる見通しとなったことで、地域は跡地活用に道筋が付いた点を歓迎。今後の様子を見守る姿勢を見せている。

 「競馬場(場外馬券発売所)ができるまでは長い間、それこそ野ざらしに近い状態だった。早い段階で使い道が決まって良かった」。本輪西町の主婦(74)は喜んだ。ウインズ室蘭の閉鎖発表後、早期の跡地活用が図られるのか、地域の不安材料になっていた。

 「デザイン性に優れ、地域のシンボル的存在だった施設がなくなるのは寂しいが、跡地活用されないまま放置されるよりは良かった」。JRAの閉鎖発表後、現施設を活用した市体育館の移転、建設などを提案してきた、地元町会などでつくる、本輪西・港北地区活性化促進会会長の金澤伸孔さんも肯定的に受け止める。「仮に何らかの商業施設ができるのなら、地域として応援も考えなければならない」と述べ「民間の話題だが、蘭北地区のまちづくりに影響する話題」と話し、行政の関わりに期待する。

 地元・本輪西町会会長の中島千秋さんは、長年に及ぶJRAの地域貢献に感謝し「跡地活用は現段階では白紙と聞いている。民間の土地をめぐる話だが、地域への影響は大きい。今後の経過を見守りたい」と述べた。

 蘭北商店会会長の浅見征一さんは「建物解体で一歩先に進むのは間違いない。見守るのみ」ときっぱり。食品スーパーが関心を示している点を憂慮。地元商店への配慮に期待した。
(野村英史)





   ■ サッカー室蘭支部予選大会、大谷室蘭V、道栄と全道へ

 第66回北海道高校サッカー選手権大会室蘭支部予選大会最終日は24日、白老町の桜ケ丘総合運動公園サッカー場で決勝が行われ、大谷室蘭が道栄を3―0で下し、8年連続37回目の優勝を飾った。大谷室蘭は準優勝の道栄とともに、6月18日から札幌市で行われる全道大会へ出場する。

 決勝は大谷室蘭がボールを支配。前半3分すぎ、ゴール前に飛び出した小林(3年)が倒されてPKを獲得、中村(3年)が決めて先制。25分には向中野(3年)がドリブルで仕掛けて中央からシュート。後半22分には大類(3年)がこぼれ球を押し込んで試合を決めた。

 大谷室蘭はボールをキープする時間帯が長く、中央、サイドから多彩な攻撃を仕掛け、ハードワークで疲れがみえた道栄DFをスピードで上回った。

 また、準決勝の大谷室蘭―静内は、大谷室蘭が後半になって運動量が落ちた静内から3点を奪って圧勝した。
(高橋昭博) 

▽準決勝
 大谷室蘭3―0静内、道栄1―0駒大苫

▽決勝
 大谷室蘭3−0道栄


◆―― 決定力不足と精神面で甘さ

 地力に勝る大谷室蘭が道栄に完勝した。及川真行監督は「ボールを持っている時間が長いことに満足してしまった。後半は止まってしまって、ゴールに向かう意識が足りなかった」と決定力不足と精神面の甘さを指摘、3年ぶりの全国へ向けて気持ちを切り替えた。

 今大会、けがで不在の主将に代わってチームを引っ張った向中野創平副主将(3年)も「後半はゴールを目指す姿勢に甘さがあった。日ごろの練習に厳しく取り組み、全道優勝を目指したい」と決勝で出た課題の重みをかみしめた。

 一方、道栄の蓑口祐介監督は「全道大会に向けて、もう一度1から基本を積み上げ、いい準備をして大会に臨みたい」と7年ぶりの全道大会に意欲をみせていた。
(高橋昭博)





   ■ 登別の中学校でSST授業導入―良好な人間関係構造へ

 登別市内中学校でソーシャルスキル(SST)授業を取り入れる学校が出てきた。2年前に緑陽中が導入し情操教育に努めているほか、本年度から幌別中が全学年で実施。生徒間のいじめ問題解決や学校運営の安定化に向け、効果に関心が高まっており、市教委は「学力の向上にもつながる」と期待を寄せている。

 SSTは良好な人間関係構築を目指す。生徒のコミュニケーション能力と学力向上、中学生としての自覚を目覚めさせることも目的だ。

 幌別中は月に2回、来年3月までの計20時間を目標に総合的な学習の時間を活用し、ロールプレー(役割演技)形式で取り組む。

 17日は2年生(68人)が協力をキーワードに「幌中スカイツリー」を製作した。研修担当の三木真由美教諭が「一つのことを班全員で行い、団体行動を見直すきっかけにしてほしい」と目的を説明し授業に入った。

 生徒は12班に分かれ模造紙、画用紙、テープ、ハサミを駆使してツリー作りに取り組んだ。約3メートルのツリーを作り上げる班もあり、感想発表では「チームワークが生まれた」といった声が出た。

 初授業を終えた三木教諭は「自ら率先する姿勢、一緒に力を出すこと、意見を伝える力などの環境づくりを広げていきたい」と意欲を見せている。

 上級教育カウンセラーなどの資格を有する石垣校長は、前任の緑陽中でのSST導入に尽力した。「学校を安定させるためには教師と生徒を含めた良好な人間関係をつくることが大切。他の学校でも導入するきっかけとなれば」と期待を膨らませる。
(粟田純樹)





   ■ 伊達市農協が5年間で1億円増資「要改善指定」解除へ

 伊達市農協(佐藤哲組合長)の第65回通常総代会が24日、だて歴史の杜カルチャーセンターで開かれた。第2次経営改善計画(2010〜12年度)に基づく事業展開が順調に進み、佐藤組合長は「JAバンクからの要改善指定が解除される」と報告した。5年間で1億円の増資を行う議案なども承認された。

 12年度事業報告によると、事業利益は目標の2千万円をほぼ達成し、事業外収益を含めた最終損益は5200万円の黒字を確保。黒字化は4年連続で、剰余金は自己資本不足額の解消に向け、内部留保に充てる。

 自己資本比率は安定経営の目安10%を上回る11・46%(前年度11・57%)。しかし、新たな基準が14年度からスタートするため、これらへの対応として増資計画を提案。13〜17年度の5年間で1億円を目標額とし、承認された。組合員の毎年の出資は平均8万円になる。

 経営改善計画の達成について佐藤組合長は「店舗事業の見直しを進めたこともあるが、農家一人一人が農協を守ろうと協力してくれたおかげ」と総括。JA北海道中央会に同決算を報告し、要改善指定が解除されるとの見通しを示した。

 議事では13年度事業計画などを承認。環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に断固反対し、北海道農業の確立を求める決議も採択した。
(伊藤教雄)





   ■ 洞爺湖で道下水道協研修会、温泉の排湯熱有効利用学ぶ

 北海道地方下水道協会(会長・上田文雄札幌市長)の研修会が24日、洞爺湖町の洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラスで行われ、排湯熱利用ヒートポンプ(HP)システムの環境性能などに理解を深めた。

 道内各市町村の水道部局職員、民間事業者ら約60人が参加。洞爺湖温泉利用協同組合の四宮博専務理事が、温泉の排湯熱を活用したHPの実績と課題を紹介した。

 排湯熱を導入した経緯やシステムの概要、エネルギー効率など測定値を示しながら、経済性や二酸化炭素排出抑制の効果を解説。「日々のデータ観測と解析による資源の有効利用の再検証が必要」と身近な熱源の有効な使

い道、HPシステムの可能性を強調した。講演後、参加者らが同組合のHP施設を見学し、温泉排水を有効に活用した仕組みに関心を寄せていた。
(菅原啓)





   ■ 白老でななかまど21周年セール、野外テント大にぎわい

 社会福祉法人白老宏友会(森豊吉理事長)運営のベーカリーショップ・ななかまど(大町)のオープン21周年セールが2日間の日程で24日から始まり、花の苗や山菜などを販売する野外テントがにぎわいを見せた。

 花の苗はベゴニア、サルビア、マリーゴールドなど。タラの芽やウド、原木シイタケ、ニセコ産のジャガイモ、自家焙煎のコーヒー、白老牛バーガーなどが並び、21周年セールを盛り上げた。

 周年セールに合わせて商品化した新作パンを2割引きで提供、アスパラやフキノトウ、枝豆、ゴボウなどが入ったパンが人気を呼んでいた。25日の営業は午前10時〜午後5時。正午から餅つきが行われる。
(富士雄志)






【2013年5月25日(土)夕刊】より


   ■ 第一鉄鋼新入社員が室蘭岳研修―“頂点”目指せ

 新日鉄住金室蘭製鉄所の関連会社、第一鉄鋼(室蘭市仲町、中村明海社長)の新入社員研修を締めくくる室蘭岳(標高911メートル)登山が24日、ロッジだんパラを発着点にあった。期待のフレッシュマンたちが頂上を目指した。

 室蘭配属の男性新入社員14人(高卒13人、大卒1人)が参加。研修ではこれまでに安全品質に関わる座学の講習やクレーン車免許取得への勉強、試験を実施。登山は助け合いの精神を養うことを目的に実施した。

 朝から好天に恵まれ新入社員は中村社長や管理者らと会話を弾ませ歩を進めていた。金森瑞貴さん(18)は「初めて室蘭岳に登りました。仲間同士の絆が深まりました」とさわやかな汗を流していた。
(奥村憲史)



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