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【2013年5月23日(木)朝刊】より



   ■ エア・ウォーター炭酸が室蘭に高純度化設備計画

 経済産業省の円高・エネルギー制約対策のための先端設備等投資促進事業費補助金に、エア・ウォーター炭酸(本社東京)など2社が化学製品分野で事業採択された。室蘭市内に二酸化炭素(炭酸ガス)の高純度化設備を整備する計画で、JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所(室蘭市陣屋町、三ツ井克則所長)の二酸化炭素販売停止を見据えた、液化炭酸ガス製造の新たな設備投資とみられる。

 北海道経済産業局によると、エア・ウォーター炭酸と三井住友ファイナンス&リース(本社東京)は、最終製品の核となる素材を製造する先端設備整備で採択を受けた。二酸化炭素の高純度化装置を室蘭市内に新設することで「エネルギー効率を高めるとともに製造コストの縮減を図れる提案」と評価している。

 JX室蘭は来年3月末で石油精製を停止し、石油化学工場化する方針を打ち出している。液化炭酸ガスの製造に必要な二酸化炭素の販売も停止するが、室蘭市内の製造会社に新たな調達先が見つかるまで当面供給するとしている。

 液化炭酸ガスの製造は、高純度の二酸化炭素が得られる製油所のほか、高炉を持つ製鉄所の製造工程からも副産物として得られるという。今回の採択で、液化炭酸ガス製造事業が室蘭で継続される見通しとなった。

 同補助金は2012年度(平成24年度)補正予算に計上。電力供給の制約や急激な為替変動リスクによる輸出企業の海外移転、産業空洞化の防止を目指す。道内からは第1次早期採択で3事業が採択を受けている。
(粟島暁浩)





   ■ 室蘭・道立水試がシシャモの稚魚育成に成功

 独立行政法人北海道立総合研究機構栽培水産試験場(室蘭市舟見町、西内修一場長)は、この数年不漁が続いているシシャモの生態を解明しようと研究に着手、ふ化から64日目で、全長2・5センチまで稚魚に育てることに成功した。

 育成が難しいとされる魚種とあって、同試験場調査研究部の前田圭司部長は「およそ8割がここまで育つのは珍しい」と話し、生態解明に大きな弾みとなりそうだ。

 同部では資源管理のため例年5、6月に沿岸で数量調査し、秋に川に戻ってくる親魚の数量を予測し漁業者に情報提供してきたが、近年不漁傾向が続き、予測とのズレが指摘されていた。

 そのため、これまで研究されていなかったシシャモの生態を調べるため飼育を開始。試行錯誤の結果、3月19日と20日にふ化した仔魚が2・5センチ程度の稚魚に成長した。

 担当している石田良太郎主査は「一つの水槽が全てダメになるケースもあったが、餌の工夫で生き残る確率が上がった」と説明。およそ1900匹を飼育する水槽を示す。今後、どの成長段階が弱いのか、天然界で資源が減った条件を探る。

 前田部長は「太平洋側の重要な漁業資源であり観光資源でもある。まだ、5年ぐらいかけて研究を進める準備段階です」と説明している。
(佐藤重理)





   ■ 室蘭地方法人会発足60周年―税の意識向上に力

 室蘭地方法人会(宇賀太郎会長)が今年、発足60周年を迎えた。コンクールや標語展を開催するなどして、子どもたちの税に関する意識向上、社会貢献活動などに尽力。一方で中小企業の基盤強化に向けた税・税制改革に関する提言や要望活動も展開してきた。社団法人化30周年となる2016年(平成28年)に合わせて、記念誌の作成やイベント開催などを検討している。

 同会は1953年(昭和28年)に室蘭法人会として発足。86年には社団法人化を契機に、登別法人会、伊達地方法人会と統合した。昨年、公益社団法人に移行した。会員数は昨年12月の時点で1465社。管内法人の約半数が加盟している。

 重視している取り組みの一つに、普及活動がある。子どもたちに税への関心を深めてもらう事業で、税に関する絵はがきコンクールや書道、標語展などを実施している。「小学校の社会科の授業を活用して、税金の使われ方などを紹介している。子どもたちの税への関心は高い」と同会の伊勢俊幸専務理事は話す。

 企業の発展をサポートする各種講座やセミナーの開催、地域貢献事業として講演会の開催や花壇整備などにも取り組んでいる。全国組織と連動して、自治体や地元選出議員などに税制改正に関する提言も行っているほか、経済動向を把握するアンケートも実施している。

 会員数の増加も重要課題。同会は97年の約2600社をピークに減少傾向。伊勢専務理事は「全国的に減少傾向にあり、会員増加も大きな柱。どのように会員を増やしていくかがポイントになる」と拡大策を模索している。

 3年後に社団法人化と3法人会の統合30周年を迎えることから、2016年に合わせて記念イベントの実施や記念誌作成などを検討している。
(石川昌希)





   ■ 室蘭・ふくろう文庫の蔵書、あと10冊で5千冊達成

 市立室蘭図書館ふくろう文庫(山下敏明代表)の蔵書が、あと10冊で5千冊に達する。同文庫の蔵書のコレクションは1999年(平成11年)12月に始まり、14年での快挙だ。市民の寄付金で購入された美術資料はいまや室蘭の貴重な文化財産。1冊ずつに寄付者の名前や寄付の理由などが記され、個人の思い出もたくさん詰まっている。大台を目前に、山下代表は「趣旨に賛同していただき、寄付が途切れることなく続いたおかげです」と感無量だ。

 蔵書は日本美術を中心に平安時代から現代に至る画集、彫刻・写真・ガラス・染め・書道などの作品集、絵巻物・掛け軸・短冊などの復刻版がそろう。多くが限定本。希少価値の高さと、同館3階講堂で毎週木、土曜日に誰でも閲覧できる親しみやすさが魅力だ。

 購入費となる寄付金は、市民が子どもの誕生や入学、結婚、追悼、転勤など人生の節目に際して届けられる。購入された本には同文庫の蔵書票が貼られ、名前と寄付理由が書かれ、関連する新聞記事なども添えられる。寄付者の名前や思い出、室蘭の文化に貢献した証しが「未来永劫(えいごう)に残る」ことも特徴だ。

 山下代表は蔵書を活用した美術講座を毎月開き、入場料500円を購入費に充てている。特別展も毎年開催。事業継続の上で同文庫を支える市民団体「ふくろうの会」「ふくろう文庫ウオッチャーズ」が支援している。

 直近で蔵書に加わったのは「書道藝術」(全24巻、中央公論社)。日本と中国の書道史を飾る巨人たちの傑作を網羅した書道作品集。山下さんと親交のある秋田県在住の1級建築士・嶋崎辰雄さん(60)が仕事に関わる記念で寄付した。山下代表は「6月中旬までには5千冊を達成したい」と話す。
(成田真梨子)





   ■ 登別・温泉市場が大海老天丼など新メニュー「ご賞味を」

 登別温泉街で飲食店を展開する貴泉堂農水産部温泉市場(本社登別温泉町、吉田光雄社長)が今春から、地場食材を使った新メニューを相次いで創作、提供している。一押しは「ぶたこキムチ炒め定食」と「大海老(エビ)天丼」で、「目玉に育てたい」と話している。

 まちづくり活動にも励む吉田武史専務(48)がアイデアを絞る。「温泉街の商店街は温泉旅館頼りの部分が大きいですが、特徴ある飲食メニューを提供するなど、地域の魅力向上で来登者が増えれば」との考えが根底にあるからだ。

 今回創作したぶたこキムチ炒め定食は、登別ブランド推奨品で自社商品の北海大だこ地獄漬(タコキムチ)を1袋使った豚バラ肉と野菜の炒め物で1280円。さんしょうがアクセントで二重の辛味が癖になる。

 大海老天丼は江戸前の味付けが売りで1680円。20センチ近い特大ブラックタイガーをごま油で揚げた。専務自ら採取したタラノメなど、旬の地物山菜(野菜)を季節に応じて添えて提供する。

 吉田専務は「なぜ天丼かと思われるかもしれませんが、日本人みんなが好きな味。大きさが話題にもなり、海外にもPRできる。これからも創作を重ね、その味が来登のきっかけになればいいですね」と意欲を燃やしている。
(鞠子理人)





   ■ 伊達大滝のNW常設コースを開放―来月に初心者教室

 伊達市大滝区にあるノルディックウオーキング(NW)常設コースの一般開放が始まった。利用は無料。来月23日には同コースを使用し、「清流の集い&初心者教室」が開かれる。

 大滝総合運動公園周辺の常設コースで、森林浴や自然観察が楽しめる3〜6キロのルートを設定。コース内にはウッドチップが敷かれている。トイレや更衣室などがある休憩所「キートス・マヤ」の利用時間は午前9時〜午後5時。

 NWはフィンランド生まれの健康スポーツ。2本のポール(ストック)を使って歩くため、脚への負担が軽減され、両腕には適度の負荷が掛かる。ウオーキングよりもエネルギー消費量が平均20%高くなるため、フィットネスとしても広がり始めている。

 大滝区では住民の健康増進のため、大滝NW協会が中心になり普及、振興を図っている。「おおたき国際ノルディックウオーキング」と銘打った大会も開催しており、今年は7月14日に実施する。

 「清流の集い&初心者教室」は6月23日。参加は無料だが、レンタルポールは1組300円。希望者は午前9時半までにキートス・マヤに集まるとよい。
(伊藤教雄)





   ■ 陸上自衛隊第71戦車連隊が壮瞥で要介護者を避難所へ

 陸上自衛隊第7師団第71戦車連隊は22日、壮瞥町の特別養護老人ホーム「第2長日園」で、要介護者を施設から町内の避難所に移送する訓練を展開。車椅子や福祉車両の操作方法、体が不自由な高齢者に対する効果的な救護に取り組んだ。

 壮瞥を含む西胆振7市町が昨年12月、同連隊と締結した災害時連携協定に基づき、地域の特性を踏まえた相互連携の一環で実施。有珠山噴火を想定し、要介護者を迅速で安全に移送する手段を確かめた。

 この日は同連隊のうち、壮瞥を担当する第2中隊(隊長・弘中賢治1等陸尉)の隊員ら20人が施設を訪れ、職員から車椅子の扱い方などのレクチャーを受けた。

 隊員らは、装具を着けて足や腕のマヒを疑似体験したり、車椅子での段差やスロープの上り下り、車椅子を福祉車両に積載する電動リフトの操作を繰り広げた。

 弘中第2中隊長は「要援護者に対する専門的な知識や技術を身に付け、実際の活動時の迅速な対応に役立てたい」と気を引き締めていた。
(菅原啓)





   ■ 白老・道栄高1年の平口さん、ビリヤード世界大会出場へ

 北海道栄高校ビリヤード部の平口結貴さん(1年、苫小牧・光洋中出身)が、このほど都内で開かれた「JOCジュニアオリンピックカップ第13回全日本ジュニアナインボール選手権大会」で優勝、世界ジュニア選手権(日程・会場は未定)の出場権を獲得した。「海外の選手に負けずに、私のスタイルでやっていこうと思う」と意欲を募らせている。

 前日の女子予選で勝利を収め世界大会出場を決めた。中高生12人(男子9人、女子3人)が出場した選手権大会は女子としては初優勝。昨年は7位だった。「目標は予選通過の4位だった。勝ちにこだわらなかったところが良かった」。試合中、BGMが流れていたが、耳に入らないほど集中していたという。

 苫小牧の「ビリヤード&ダーツアサンテ」を主な練習の場にしている。ビリヤードに出会ったのは6歳の時。「母が仕事でビリヤード場に行くことがあって、ついて行って店長に『やるぞ』と言われて」と振り返る。本格的に始めたのは小学5年から。

 「ビリヤードのない生活は考えられない」と言うほど無くてはならない存在になっている。キュー(棒)は「ほぼ毎日突いている」と言い、「一日突かなかったらなまる」とも。同校ビリヤード部の大野圭悟顧問は「結果から分かるように同世代ではトップ。練習はまじめ」と実力、練習態度を評価する。

 「海外は比べものにならないくらい強い。特に中国、フィリピン、台湾が強い」と言う世界大会。「試合になったら気が強いのがいいところだと思う。焦らずに」と大舞台を見据える。いざキューを持つと、その先にある球を見つめる目は鋭く、眼光に威圧感さえ漂う。
(富士雄志)






【2013年5月23日(木)夕刊】より


   ■ 室工大とウクライナの大学が2分野で共同研究推進へ

 室蘭工業大学(佐藤一彦学長)は、国際学術交流協定を締結しているウクライナ・プリアゾフスキー国立工科大学と、材料と環境の分野で共同研究を加速させる。今秋にはプ大の学生2人がインターンシップで室工大に来る予定だ。

 プ大は学生が約8千人を数える国内有数の大学。2010年(平成22年)11月に室工大と同協定を締結した。昨年秋にはプ大の教授が3カ月間にわたり室工大で耐摩耗性合金の研究に取り組み副学長も来訪。修士課程の学生1人をインターンシップで受け入れている。

 室工大の理事補(連携担当)を務める清水一道教授が今月中旬にプ大を訪問。同大で行われた国際会議と学内向けの講義で室工大の特色や金属の耐摩耗に関する研究、シップリサイクルプロジェクトなどを説明し、プ大と材料と環境に関して共同研究を発展させていくことを確認した。

 清水教授は「ウクライナには大きな製鉄所が2カ所あり室蘭と同じ環境にある。若者の間には『日本の技術は最高』『日本に行きたい』という声があるが、環境汚染が深刻になっている状況にある」と語る。

 その上で「大学の設備は室工大の方が先進的なので、ウクライナから日本に来るケースが多いと思う。材料と環境の分野で共同研究を進め、Ph.D.(博士号)を取得できるようにしていきたい」と意気込んでいる。

 今秋には、プ大の女子学生2人がインターンシップで来日し、室工大で研究に携わる予定となっている。
(有田太一郎)



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