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16年11月2日付朝刊より

室蘭信金景況調査で、業況判断指数初めて最高水準に

 室蘭信用金庫(岩田勝司理事長)は1日、室蘭地域の今年7―9月の景気動向を数値で表した調査「スワンレポート」を発表した。景況感を示すDI(業況判断指数)は売り上げ12、収益3とともにプラス指数。前回調査(今年6月)から大幅に改善、平成10年の調査開始以来最高水準で、回復の兆しを示す結果となった。鉄鋼を中心とした製造業、住宅、新車販売が活性化したことがその兆候といえそうだ。
 業況判断DIは景気が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた指数。DIがプラスであればあるほど景況が良いと判断される。室蘭、登別両市、白老町の208社のうち、129社(回答率62%)から回答を得た。
■鉄鋼好調
 製造業の伸びが最も目を引いた。売り上げDIは15とプラス傾向に、収益は3年間続いたマイナスからゼロに回復した。特に一般機械製造の売り上げは前回調査より55ポイント改善し80になり、収益も同60ポイント改善の60になった。
 背景には新日鉄室蘭、日鋼室蘭、三菱製鋼室蘭特殊鋼など鉄鋼関連の生産実績がこの10年間では最高の実績を示したことがある。日系自動車メーカーの好調に支えられたことが要因だが、「黒字化で収益をあげるまでに至ったことが大きい」ことを挙げている。
■住宅分譲
 建設業は売り上げ12、収益ゼロで、収益がマイナスからゼロに回復した。これは室蘭市内の分譲住宅の需要が伸びていることが大きい。本年度上半期でみると新築注文住宅は前年対比11・6%の大幅増。本年度の分譲宅地計画を比較すると16年度は前年度倍増の183区画を計画しており、「下半期に建設業は売り上げで大幅なアップが見込まれる」としている。
 卸売業は売り上げ31、収益39で、それぞれ前回調査より31ポイント、19ポイントアップした。ただ、仕入価格DIが15となったが、販売価格DIはゼロとなり上昇傾向は穏やかに。「仕入価格の上昇は今後も続くと思われる。しかし、価格改善はわずかに上昇しているが目標に達していない」とみている。
■悪化懸念
 小売業は猛暑効果があり、売り上げ13、収益マイナス3で、それぞれ32ポイント、16ポイントの改善となった。業種別のマイナスがついたのは小売業の収益DIだけ。日胆地区では自動車新車販売数も7―9月で前年同期比5・1%の伸びをみせており、併せて回復感を示す結果となった。
 全道的に個人消費が伸び悩んでいるとはいえ、今回調査で回復のすそ野の広がりが明確となり、今回の調査で室蘭地方も業種を問わず明るい数値になった。しかし、3カ月後の全体見通しは売り上げマイナス9、収益もマイナス3で「小幅悪化」も予測。「原料・原油高騰に伴う収益減少が懸念され、厳しい見方をしている」と分析している。




室蘭商議所が議員総会、天里体制2期目”船出”

 今後3年間の室蘭商工会議所の執行体制を決める第1回議員総会が1日、室蘭産業会館で開かれ、2期目となる天里勝成会頭(70)=室蘭商工信用組合理事長=が続投、副会頭に長谷川孝太郎(66)=道南バス社長、森田教義(50)=中嶋神社蓬らい殿社長=の両氏が新任、萩済(67)=北興工業社長、海老原達郎(60)=第一鉄鋼社長=の両氏が留任することが決まった。記者会見で天里会頭は胆振支庁の移転改築問題について「市から提案された民間資本の活用による賃貸方式による事業手法を、老朽化した産業会館の問題などを含め、市とともに事業実現に向け積極的に検討を進めたい」と意欲を示した。
 議員54人が出席。正副会頭ほか、専務理事1人、常議員25人、監事3人を満場一致で選任した。天里会頭は副会頭4人の選任について「部会のバランスと、若い行動力のある人材にお願いした」と基本的考え方を説明した。
 記者会見で同会頭は「16年度事業計画を確実に遂行したい」とした上で(1)PCB(ポリ塩化ビフェニール)廃棄物処理事業の地域密着型による事業推進(2)大型店の元日営業自粛を求める取り組み(3)胆振支庁改築の民間資本活用による賃貸方式の実現に向けた積極的検討(4)20年ぶりに室蘭で開催される全道商工会議所大会(来年7月)の準備―の4点について特に言及した。
 (3)については「個人的考え」と前置きし「事業主体の中に入り込み、積極的に考えていきたい。例えば胆振支庁の新しい会館ができた中に産業会館が移れば、ここが空き家になる。産業会館の跡地をどうしたらいいかを踏まえながら検討していきたい」と述べた。同商議所が市提案の事業方法について言及したのは初めて。道議会で知事は「具体的な提案を」と市に求めており、足踏み感が否めなかった具体案づくりが、今回の商議所の発言によって一気に動きだす可能性が出てきた。
 同会頭はまた、地域に密着した事業推進を求めているPCB廃棄物処理事業で、道内外陳情を11月8―10日に展開、正副会頭ほか関連部会長、室蘭市建設業協会関係者が環境省や発注者となる日本環境安全事業(東京)、国会議員、道庁などに働きかけることを明らかにした。
 同総会後引き続き開かれた日本商工連盟室蘭地区連盟の16年度総会で、会長に天里会頭が留任、四副会頭の副会長就任が決まった。




道経産局が室蘭―苫小牧間で、環境ビジネスベルト構築事業

 北海道経済産業局は、室蘭―苫小牧間の素材系大型工場群が連携し、廃棄物や副産物などを利用した新たな環境ビジネスを考える「次世代型グリーンビジネス道央ベルト構築事業」を本年度から2カ年で実施する。学識者と経済関係者による第1回委員会を11日に室蘭市内で開く。
 「次世代型グリーンビジネス道央ベルト構築事業」は、道経済産業局が進めている「北海道グリーンビジネス振興プログラム」の一環で、主要事業として本年度着手する。室蘭―苫小牧間の道央太平洋岸に集積する紙、鉄、石油などの素材大型工場群と、電力、機械、化学などの工場群の連携による、新たな環境ビジネス創設を目指す。
 本年度は対象地域の把握や、各工場の生産工程から排出される廃棄物、副産物の種類と排出量、廃棄・利用状況の調査活動を行い、年度内に調査結果をまとめる。17年度には調査に基づく事業の具体化につなげたい考え。
 委員会は、北大大学院工学研究科の石井邦宜教授が委員長を務め、地元からは室工大材料物性工学科の桃野正教授が参加。王子製紙、新日鉄、日鋼、新日石精製、日鉄セメント、北電の代表者ら13人で構成する。
 道経済産業局の小塚隆環境産業技術係長は、「素材系の工場群がこれだけ集積している地域は道内になく、潜在的な技術力と併せて大きなポテンシャルを秘めている」と室蘭・苫小牧地域の可能性を分析。「副産物、廃棄物を処理するマイナス面の経費を産業間連携によりプラスに転じさせる事業を構築したい」と語り、事業化の場合には技術開発を支援する補助金の適用を考えていることを明らかにした。
 第1回委員会は11日午後4時から室蘭第一ホテルで開かれ、年度内に3回の開催を予定している。




室蘭でアシストジョイとチヨダウーテが業務開始

 室蘭に進出した、コールセンター「アシストジョイ」(室蘭市みゆき町、川淵洋平社長)と、石こうボード製造「チヨダウーテ室蘭工場」(室蘭市崎守町、伊藤文和工場長)が1日開業した。2社合わせて100人以上の雇用を生み、室蘭経済の活性化の期待を受けてのスタートとなった。
 アシストジョイはこの日午前9時の業務開始に併せて、川淵社長が76人の社員を前に、「みんなで力を合わせて室蘭で一番の企業にしよう」とあいさつ。およそ10日間の研修を積んだ地元採用のオペレーターが持ち場につき、電話応対に追われていた。
 チヨダウーテ室蘭工場は、工場としての設置を1日とし、生産開始は今月15日を予定している。同社は製造作業の一部を三東商事(砂川)に委託し、新採用は室蘭など地元から約30人。
 現在は機械類の搬入、試験稼働を実施しており、隣接する新日本石油精製室蘭製油所の火力発電所の排ガスに含まれる硫黄分から生成した石こうを原料に石こうボードを生産する。年間約790万平方メートルを生産。売上高は年10億円を見込み、道内向けに出荷する。




B&G財団室蘭海洋センター、室蘭市に譲渡

 室蘭市絵鞆町のB&G(ブルーシーアンドグリーンランド)財団室蘭海洋センターの室蘭市への譲渡式が1日、市役所で行われ、同財団から室蘭市へ無償で正式に引き渡された。今後、室蘭市B&G海洋センターとして運用する。
 同センターはB&G財団が海洋性スポーツの振興などを目的に平成13年に建設。鉄筋コンクリート平屋、外観は流線型の鯨型が特徴。延べ面積は565平方メートル。同財団寄贈のヨットなどを含め37艇を格納。室蘭市体育協会が運用管理している。
 社会人、ジュニアヨット教室のほか個人愛好者の利用も多く、昨年度は延べ173団体、約3500人が利用している。完成から3年が経過し、センター利用状況などから同財団の「地域海洋センターの無償譲渡に関する基準」に基づき9月1日に無償譲渡契約が交わされた。
 譲渡式には新宮正志市長、同財団の広渡英治専務理事ら関係者約10人が出席。広渡専務理事が「社会や自然環境を学ぶコミュニティー創出の場として幅広く活用してほしい」とあいさつ。新宮市長に譲渡証を手渡した。




登別商工会議所、上田会頭を再任。副会頭、専務も続投

 【登別】登別商工会議所は1日午後4時から、市内中央町のホテル平安で臨時議員総会を開き、会頭に上田商会代表取締役の上田俊朗氏(60)が、副会頭に木村和夫氏(65)=登別グランドホテル代表取締役=と宮澤日出夫氏(61)=栄和鋼業代表取締役=がいずれも留任した。2期目の抱負について上田会頭は「観光をはじめとする各経済団体との連携強化を図っていく」と述べた。
 臨時総会には委任を含めて57人が出席。役員の選任についてトップの会頭に再度上田氏を推薦したのを受け、同氏が受諾。次いで副会長についても木村、宮澤両氏が承諾した。また、専務理事も増田厚氏(63)の留任を決めた。いずれも任期は3年間。
 会頭に就任した上田氏は仙台市出身。室蘭信金総代、全国FK式ハンドホール工業会副会長、登別市行政改革推進委員会委員などの公職を務めている。就任あいさつで上田氏は「足腰の強いマチづくりに向け、各団体との連携を積極的に図っていきたい」と語った。
 副会頭の木村氏は東京都出身。登別温泉旅館組合長、登別観光協会副会長。宮澤氏は室蘭市出身で日本製鋼所室蘭経友会理事、室蘭地方間接税会常任理事などを歴任。木村、宮澤両氏は「上田会頭を補佐しながら会議所の活性化を図っていきたい」との考えを述べた。
 役員選任後、顧問・参与の委嘱をはじめ、永年勤続優良従業員表彰式の19日開催など議案7件を全会一致で承認した。




伊達市が予算編成開始、5億7千万円不足の厳しい状況

 【伊達】伊達市は平成17年度予算編成大綱を決め、1日の予算編成会議で各部課に通知した。一般財源ベースで約5億7000万円の財源不足が生じる厳しい財政状況を踏まえ、節減合理化を徹底し、歳入の確保と歳出の圧縮を図る方針を示した。年度途中に市町村合併が予想されるが、通年予算を編成し、合併した場合は予算補正で対応する。
 市の17年度財政状況見通しは、市税収入がほぼ横ばいで推移。地方交付税は前年度とほぼ同額だが、これに臨時財政対策債を加えた実質的な交付税総額は3・7%減となり、試算では16年度決算見込額より1億円の減額となっている。
 一方、歳出では公債償還費がピークを越えたものの、多額の返済は続いている。さらに西いぶり廃棄物処理広域連合負担金の増加、老人保健特別会計、介護保険特別会計への繰出金増、公共施設老朽化による大規模改修費、合併のための諸経費が必要になるなど、基金の取り崩しを行わない場合、一般財源ベースで約5億7000万円の財源不足が生じると試算。財政調整基金や備荒資金積立金を取り崩しても約1億円が不足するとしている。
 こうした厳しい財政状況のため、財政健全化計画2003や行政改革実施計画に盛り込まれた節減合理化に最大限取り組むよう指示。経費の徹底した縮減、補助金見直し方針を踏まえた補助金、負担金の廃止、減額の検討も求めている。
 年度途中に市町村合併が実現することも予想されるが、当初予算については通年編成とし、合併した段階で補正予算を組む。年間予算総額を把握するため、予算見積書には合併に伴う諸経費などを盛り込むよう指示した。
 予算編成方針には12項目を記載し、「人件費、扶助費、公債費の義務的経費を除く経常経費は昨年同様、予算要求上限を設定。上限額の設定に当たっては、昨年の予算額以下に抑えることを基本とする」などと記した。
 庁内各課とも今月30日までに予算要求関係書類を提出。12月に担当者ヒアリング、来年1月に理事者ヒアリングを行い、同月下旬をめどに取りまとめる。




白老で通所授産施設「フロンティア」の地鎮式

 【白老】9月に設立された白老町の社会福祉法人・ホープ(片山のぶ子理事長)が運営する通所授産施設「フロンティア」の地鎮式が1日、萩野310の建設地で行われ、関係者が工事の安全を祈った。来年4月1日のオープンを予定している。
 白老町手をつなぐ育成会が運営するフロンティアは、共同作業所として平成9年、町総合保健福祉センターの一角に開設。同年秋には萩野地区の民家に移転。現在は萩野地区の元民宿に移転し、菓子類の製造、割りばしの袋詰めや手芸品の製作を行っている。
 今年は同会が中心となって社会福祉法人を設立、建物を萩野310に新築し、通所授産施設として再スタートを切る。
 建物は木造平屋、延べ床面積は652平方メートル。オーブンの入れ替えや印刷機の導入などで作業効率を上げる。建物の総工費は約8200万円。
 この日の地鎮式には、関係者70人が出席。神事に続いて、片山理事長が「今後は施設を自立させるために頑張りたい」とあいさつ。飴谷長蔵町長、神戸典臣道議会議長が祝辞を述べた。
 建物は3月にも完成、4月1日のオープンを予定している。




16年11月2日付夕刊より

英語劇に初チャレンジ 室蘭・海星学院高1年生

 海星学院高校(室蘭市高砂町、目黒摩天雄校長)の1年生が英語劇「オズの魔法使い」に挑戦する。同校では初めての取り組みで2時間の長編。3日の本番に向けて熱のこもった練習が続いている。
 1年生47人が総出演する。歌やダンス、マジックショーなどを織り交ぜたエンターテインメント。衣装にも工夫を凝らした。英語がわからなくても楽しめるという。当日は一般市民も無料で鑑賞可能で、多数の来場を呼び掛けている。
 指導するのはアメリカ、カナダ出身のパトリック・リルジャ教諭(26)、ケリー・バットストーン教諭(27)の2人。教科書の英語だけではなく「生」の英語を学ばせたい―と構想を温めてきた。
 6月からオーラル・コミュニケーションの授業を中心に練習が始まった。打ち合わせから舞台での指示まですべて英語のみの環境。清野裕也君(15)は「今は楽しい限りですが、最初は自分たちに英語劇が出来るのか不安でした」と振り返る。
 注意される意味がわからない。意見が食い違う。生徒は文化や価値観の違いにぶつかった。「外国人とは「もの」の見方が違うことに気づいた瞬間でした」と主役の一人、ドロシーを演じる本多悠さん(16)。
 生徒と教諭が互いに号泣し、何度も話し合うことで乗り越えてきた。意思疎通を図ろうと力を合わせることで、生徒の間に一体感も生まれた。
 ティンマン役の平井弦君(15)は「難しい英単語や文法を覚えるよりも『どうもすいません』など一言の会話を覚える大切さ、一つのことをみんなで協力して作り上げるすばらしさを知った」と話す。
 リルジャ教諭は「高校1年生が全編英語の舞台に立つことがどれだけの勇気がいることか。生徒たちの成長度、精神的な変化をぜひ見てほしい」と語った。
 当日は午後2時開演(開場同1時半)。入場は無料。会場は同校ベネディクトホール。問い合わせは同校(電話0143−44局5292番)。