(10月17日付朝刊より) ◎ホームストアがスーパー・ラルズに傘下、商業環境激変に対応  道内最大手スーパー・ラルズ(本社札幌)の横山清社長は16日、室蘭市内で記者会見し、日鉄ラ イフ(本社東京、兵頭義雄社長)の全面出資子会社であるホームストア(本社室蘭、島津行高社長) の株90%の譲渡を受け、ホームストアの経営を継承すると発表した。ただ、ホームストアの名称、 室蘭、登別両市内の8店舗は残し、従業員も現状で対応する。連結子会社としての営業開始は今年 12月1日をめどにしている。  ラルズが経営を継承するものの、基本的な業務形態は食品主体で変わらない。既存の8店舗はその まま残し、従業員も継続雇用する。名称は「ホームストア」を受け継ぐ。ホームストアの役員体制は 一部で見直され、ラルズからも派遣される。  一方、中島地区の旧パルコ跡地で計画されている再開発事業への進出について、横山社長は「今後 はホームストアを含めた中で、再度見直していく。具体的にどうなるか、煮詰まっていない。再開発 事業自体これからの話。経済的な見地、現地の状況を踏まえた状況判断で考えたい」と、慎重に対応 する考えを示した。  ホームストアは昭和27年の創業。室蘭、登別両市内に計8店舗、コンビニエンスストア一店舗を 開店させている。長引く消費低迷と低価格戦争の激化に加え、市内では大型ショッピングセンターの 進出により、同社は企業経営基盤の強化が迫られていた。  こうした中で、親会社の日鉄ライフがラルズと交渉、短期間で経営の継承が決まった。ラルズ側も 道内で全域エリア化を計画、大手・海外資本に対応するため、全道ネットワーク化は不可欠であり、 「室蘭・登別地域は道央から道南にかけての『かなめの地』」(横山社長)として合意に至った。島 津社長は「ラルズグループのノウハウを活用することで、店舗網の拡充を図り、従来以上に地域に密 着する企業を目指せる」と話した。  ラルズは昭和36年開業。全道展開の総合小売店チェーンでビッグハウスを含め全道に68店舗あ る。ホームストアとは共通の卸業者から仕入れ、つながりは深い。 ______________________________________________ ◎室蘭市海外経済交流訪問団の帰国報告会が開かれ、中国日照市との友好都市締結を正式に決定  中国日照市などを訪問していた室蘭市海外経済交流訪問団(団長・内池宝室蘭市助役)の帰国報告 会が16日、室蘭市役所で開かれ、2002年の友好都市締結を正式決定したことなどを報告した。  訪問団は内池助役を団長に、沼田俊治市議会議長、内藤登美夫室蘭港湾振興会長など、経済関係者 ら15人で構成。今月7日から14日まで1週間の日程で、中国日照市、韓国ソウルの海運業者など を訪問した。  友好交流が続いている日照市では、室蘭市側が市制施行八十年に当たる2002年の友好都市締結 と、調印式を室蘭で実施すること、調印までの交流計画を事務協議することの3点を提案。内池宝助 役と劉丕祥日照市副市長が意向書にサインし、2002年に友好都市締結の盟約書に室蘭市で署名、 押印することを正式に決めた。  報告会で内池団長は、意向書のサインとともに、「友好都市締結を許可する日中友好協会から、中 国として日照市と室蘭市の締結を優先して推進するとの確約を得た」などと報告した。  報告会では、沼田議長が「日照市の室蘭市に対する友好の熱意を感じた。韓国とのコンテナ航路は、 欧米への道を大きく開けていることを認識してきた。技術、経済交流が室蘭の活性化につながる」、 アオキ製作の青木誠一社長は「友好都市提携後の室蘭の姿を描き、次のステップを考えなければなら ない」などと報告した。 ______________________________________________ ◎交響合唱組曲「北のシンフォニー」の全曲が完成、今月29日に東京で初演される  室蘭の詩人、光城健悦さん(63)の作品に作曲家・守谷弘さん(56)=伊東市在住=が曲を付 けた交響合唱組曲「北のシンフォニー」の全曲がこのほど完成、今月29日、東京で開かれる守谷さ んの第10回「音の個展―作曲指揮リサイタル―」で初演される。室蘭フロイデ合唱団(金谷一雄団 長)の出演も決まっており、いま、守谷さんの特別指導を交えた練習に余念がない。  「北のシンフォニー」は、室蘭はじめ北海道各地の自然を詩と音楽で雄大にうたい上げた。第1楽 章「北の道・室蘭」から始まり「イタンキ浜」「小樽の港」「網走の湖群」「積丹半島」「稚内・氷 雪の門」「フィナーレ」まで7つの楽章で構成、演奏時間45分間という大作。  昭和62年に「室蘭」として一部分が産声を上げ、平成10年には約半分を発表、以後新たに「小 樽」「積丹」「稚内」の3つの楽章を追加し、このほど全曲が完成した。  「北海道の自然に逆らわず、きれいな旋律を心がけた。光城さんの詩は岩肌のようにゴツイが、リ ズムと音のある詩だ。私と相性がいい」と守谷さん。光城さんも「音で北海道を描こうという試み。 特に『稚内』には感動した。難しい現代詩によく素晴らしい曲をつけてくれた」と賛辞をおくる。  全曲完成コンサートは29日、東京・浜離宮朝日ホールで開かれ、室蘭のフロイデ混声合唱団20 人もステージに立つ。ほか合唱は東京の「飛翔」(25人)、オーケストラは東京音大OBらでつく る「東京アーツSERA」(30人)。  フロイデは、同曲が出来るごとに初演してきており「元祖の初演団体は存在が大きい」(守谷さん) として招かれた。金谷団長は「2人のコンビによる壮大な曲を、素晴らしい会場で歌えて幸せ。自分 たちの曲だという意識で、精一杯頑張りたい」と語っている。 ______________________________________________ ◎初心者カメラ撮影教室が開かれ、参加者が基本的な撮影方法を学ぶ  【登別】登別市文化・スポーツ振興財団主催の初心者カメラ撮影教室が15日、郷土資料館横の文 化伝承館で開かれ、参加者は基本的な撮影方法を学んだ。  この日と22日の2日間で学ぶもので、8人が参加した。講師は室蘭民報社の田中佐一郎取締役編 集相談役。「カメラを触るのは全く初めて」という人もいて、初日は講義が中心。  田中氏はフィルムの感度、露出といった用語を解説しながら「どこがシャッターチャンスか見極め る必要がある」「鳥は1000分の1秒でないと止まらない。動くものはシャッタースピードを上げ て」「背景をよく見て撮ること」などと、撮影時のコツや注意点をアドバイス。  参加者の一人、大石トシ子さん(66)は「旅行などしてもよく撮れない。孫の写真も、基本を身 につけるとかわいく撮れるかなと思って」と言いながら、熱心に学んでいた。22日は実技を中心に 行われる。 ______________________________________________ ◎市民文化祭の各作品展が登別市民会館でそれぞれスタートする   【登別】第36回市民文化祭の各作品展が、16日から登別市民会館でそれぞれスタートし、魚拓 や手芸、盆栽、和裁など、各サークルで活動する市民らの多彩な趣味の世界が会場内に広がっている。  登別市魚拓同好会(黒澤友義名誉会長)主催の「魚拓展」は、魚の上に画仙紙や布を乗せ、朱肉な どで描く「間接法魚拓」の作品20点が掲げられた。魚の美しい色を表現するため、色の濃淡や深み、 構図などに工夫を凝らしており、水中を跳びはねているかのように表現された作品の数々に、市民ら もウットリとした表情で鑑賞の目を注いでいた。  「盆栽展」は、登別市文化協会盆栽部(佐藤紀彦会長)の主催。メンバーが丹精込めて育てたエゾ マツやオンコ、カキ、リンゴなどの樹木70点が出品され、中には樹齢百年を超えるものも。幹にな だらかさを出すため「針金がけ」と呼ばれるテクニックを駆使したり、葉を美しく見せるためのハサ ミ入れなど、それぞれの技術を結集した作品が来場者の目を引いている。  今年で25回目を迎える登別市文化協会和裁部・小袖会(下川原和子会長)の「和裁作品展」は、 美しい振りそでや訪問着、羽織、帯など計60点が会場を彩った。いずれもメンバーが週1回、市民 会館で行われる「和裁の日教室」を利用。「和」をモットーに、下着から綿入れ、そで無し―までの 各作業を経て仕上げた美しい作品ばかり。  登別市文化協会手芸部(小野陽子会長)主催の「手芸展」では、籐(とう)工芸や手編み、リース など計20点が並んだ。作品の細かな仕上がりとセンスの良さが光り、市民らも関心を寄せ1点1点 見入っていた。  和裁作品展は18日まで開催。他の各会場は19日まで展示予定で、訪れた市民らは館内をじっく り巡り、時間を忘れて`芸術の秋aに浸っていた。 ______________________________________________ ◎白老町内の小、中学校で教育用コンピューターの整備が進む  【白老】白老町内の小、中学校で、教育用コンピューターの整備が進んでいる。小学校は1・4人 に1台、中学校は1・1人に1台の割合で設置されており、整備が遅れている道内の中にあって、文 部省の整備計画をほぼクリアしている。  町内小、中学校の設置台数は226台。平成元年から中学校を優先に年次計画で整備されており、 本年度までに全小、中学校に配備されている。中学校はすべてウインドウズ版対応に更新され、今後 は小学校のソフトも順次更新される計画だ。  小学校の児童数は1130人、コンピューターの所有台数は103台、1校当たりの平均台数は 14・7台。1・4人に1台が導入されている計算になり、文部省の「2人に1台」の整備計画をク リアしている。  一方、中学校は生徒数は685人、所有台数は123台、1校当たりの平均台数は25台。1・1 人に1台(同省計画1人に1台)が割り当てられている。  さらに本年度は11月末までにも萩野中、竹浦中でインターネット回線が接続される予定で、13 年度以降は小学校でもウインドウズ版対応機種を導入。中学校はインターネットが整備される。  白老町校長会の調査によると、町内の児童・生徒がいる家庭は1497世帯。このうち、パソコン を所有する家庭(業務用、家族所有を含む)は496世帯で、所有率は33・1%となっている。 ______________________________________________ ◎白老・萩野中学校吹奏楽部の定期演奏会が開かれ、聴衆を魅了する    【白老】白老・萩野中学校(新井浩一校長)吹奏楽部(大場沙月部長、24人)の定期演奏会が 15日、白老町コミュニティーセンターで開かれ、練習で培った研ぎ澄まされた音楽が満員の聴衆を 魅了した。  今年で5回目を迎えた演奏会で、同部は全日本吹奏楽コンクール北海道大会日胆地区予選で6年連 続金賞を受賞、全道吹奏楽コンクールC編成の部では2年連続銀賞に輝いた。昨年は萩野中学校吹奏 楽部後援会(毛笠道雄会長)も発足、父母らも側面から支援している。  演奏会は3部構成。町民ら約600人が訪れた。一部はマーチ「グリーン・ウインズ」、歌劇「カ ヴァレリア=ルスティカーナ」など3曲、2部は「宇宙戦艦ヤマト」「ロッキーのテーマ」など比較 的ポピュラーな4曲を披露した。3部では今回のコンサートで引退する3年生に贈る意味も込めて楽 しい曲を集めた。「ラ・バンバ」や「聖者の行進」などハイテンポの曲で会場を盛り上げた。 ______________________________________________ ◎伊達市の北海道糖業道南製糖所が今シーズンの作業を開始、約3万7千トンの砂糖生産を見込む  【伊達】伊達市館山町の北海道糖業道南製糖所(河合忠明所長)は16日から、今シーズンの作業 を開始した。今季はビートの収穫量が多いものの、糖度がやや低い傾向にあり、来年1月下旬までの 操業期間中、約3万7千トンの砂糖生産を見込んでいるが、どの程度達成できるか、関係者も気をも んでいる。  同製糖所は胆振、日高、渡島、桧山、石狩、後志の6支庁管内で生産されたビートを原料に操業し ている。昨年は大雨により、ビートの品質が著しく低下し、3万2千トンの実績だった。今季は 350ヘクタールダウンの4904ヘクタールで作付けされ、順調に生育していた。だが8、9の両 月に高温多雨傾向から葉腐れ病などがまん延。糖度が上昇する9月も引き続き高温が続き、寒暖の差 が少なかったことから糖度が16%弱と低迷しており、これからの収穫分に期待をかけている。  この日、同製糖所には冬の訪れが早い羊蹄山ろくから原料を満載した大型トラック次々と到着。一 度ビートビンに山積みされた後、水流で洗浄しながら工場に運ばれる。工場では原料が底をつくまで 24時間2交代制のフル操業が行われる。  製品の上白糖やグラニュー糖は「ほのぼの印」の商標で販売される。 ______________________________________________ ◎洞爺湖温泉観光協会の復興特別委員会が、洞爺湖温泉の復興活性化計画案をまとめる  【虻田】洞爺湖温泉観光協会の復興特別委員会(白井祐輔委員長)は16日までに、洞爺湖温泉の 復興活性化計画案をまとめた。同地区全体を「防災」「日帰り体験」「温泉リゾート宿泊」「飲食・ ショッピング」「文教・コミュニティー」の5ゾーンに区分、「職住一体」の活性化方策を具体的に 盛り込んでいる。今後、町内の諸団体との意見交換、仮設住宅住民へのアンケート調査などを踏まえ て同案をまとめ、今月下旬開催予定の同協会理事会に諮り、承認計画を町に提出することにしている。  同特別委は20―40代の若手会員が中心となって発足。観光の視点から復興を考えようと、誘致 部会と復興部会に分かれ、作業を続け、計画案は復興部会が洞爺湖温泉の20事業所への聞き取り調 査などを踏まえてまとめた。  計画案は「職住一体」を前提に、洞爺湖温泉街を5つのゾーンで構成することで、復興活性化計画 の方向性を提起している。  防災ゾーンは、金比羅山噴火口に接近する避難指示区域を設定。日帰り体験ゾーンは、火山の体験 学習の場ととらえ、火山科学館の再整備や火山体験学習散策路の設置などを提言している。  温泉宿泊リゾートゾーンと飲食・ショッピングゾーンは、重なり合うエリアが広く、個々の宿泊施 設、個々の飲食店・商店単位で計画するのではなく、「線」と「面」の両視点に立った整備を訴えて いる。具体的には朝市やフリーマーケットが開催可能なスペースの確保、土産店や飲食店といった発 想から脱した新しいショッピング・ストリートの志向、イベント通りとしての活性化などが盛られた。  文教・コミュニティーゾーンは、珍小島周辺とメーン通りの山側に設定。洞爺湖温泉小は洞爺湖温 泉中に移転し、同中敷地内に新たに中学校校舎を建設するよう提起、中学校を将来月浦に建設したい とする町の考え方と異なっている。また保育所と図書館の温泉街山側移設、診療所の確保などを求め ている。  同特別委は、この計画案を印刷して19日から観光協会事務所に置き、住民が閲覧できるようにす るほか、仮設住宅に住む400世帯を対象にアンケート調査を実施、「地域住民を巻き込んで計画を 作成したい」考えだ。 ______________________________________________ ◎洞爺湖周辺をテーマにしたフォーラムが開かれ、観光資源の再生探る  【壮瞥】「洞爺湖周辺の観光資源の再生を探る」をテーマにしたフォーラム(札幌国際大学主催) が15日、壮瞥町の洞爺サンパレスで開かれ、有珠山噴火後の観光復興、エコミュージアム構想の可 能性などがパネルディスカッションを通して語られた。  パネリストは山中漠壮瞥町長、谷内和義虻田町有珠山噴火災害復興対策室長、中川光弘北大大学院 理学研究科助手、大島弘光同同研究員、ヒロ中田リクルート北海道じゃらん編集長、松田忠徳札幌国 際大学観光学部教授、コーディネーターは奥平忠志同大観光学部学部長。札幌国際大学の学生や地域 住民が聴講した。  山中町長は「20年から30年周期で何年間にもわたる経済的ダメージを繰り返していいのだろう か」と一石を投じ、「有珠山から人間が1歩でも2歩でも引いていきながら、観光地形成を図ってい きたい」と土地利用に関して持論を展開。一方、虻田町の谷内室長は「洞爺湖温泉の七割の住民が再 び住みたいと考えている。そこで生活再建を図り、火山と共生していくことが基本になる」と述べ、 「共生」のとらえ方、在り方をめぐって差異が浮き彫りになった。  ヒロ中田編集長は洞爺湖温泉再生のシナリオの一つとして「大型ホテルの『囲い込み』スタイルで はなく、温泉街全体の経済効果を重視すべき」と提言、松田教授は有珠山の噴火遺跡を中心にエコ ミュージアム化し、火山と共生する住民の姿とともに内外にアピールする必要性を強調した。 ______________________________________________ (10月17日付夕刊より) ◎室蘭大谷高校生徒会が、パラリンピックに出場する京谷さんを応援する大きな看板を設置  頑張れ、先輩―。室蘭大谷高校生徒会(米田顕太郎会長)は16日、シドニーパラリンピックの車 いすバスケットボール競技に日本代表として出場する、同校卒業生で元Jリーガーの京谷和幸さん (29)=千葉県浦安市=を応援する大きな看板を、同校正門横に設置した。  縦2・7メートル、横1・8メートルの畳3枚サイズ。ベニヤ板にOHPで京谷さんの写真を投影 し、カラフルなペンキで仕上げた。元Jリーガーだけに手にはサッカーボールとバスケットボールの 両方を持たせた。「頑張れ京谷先輩」の文字は「活躍を祈って」書き込んだ。  生徒会の大塚章仁、佐藤雄輔両副会長は共にサッカー部に所属。「先輩の生き方は本当にすごい。 大谷の代表としても頑張ってほしい」。金澤孝祐校長は「彼が一生懸命努力する姿を後輩たちが学ん でくれれば。学校を挙げて応援したい」と語っている。  同校では、教諭らが寄付金を送金、生徒会で横断幕(横2メートル、縦90センチ)を現地に送る など京谷さんの応援活動を展開している。 ______________________________________________ ◎「乳製品利用料理コンクール北海道大会」で室蘭の金本さんの作品が全道2位に輝く  今月13日に札幌市で開かれた「牛乳・乳製品利用料理コンクール北海道大会」(北海道牛乳普及 協会、ホクレン主催)で、室蘭市緑町の主婦、金本栄子さん(61)の作品が最高賞に次ぐ北海道牛 乳普及協会会長賞に見事選ばれた。毎年入賞と常連の金本さんだが、これまで受けた中で最高の賞に 「認められてうれしい」と率直に喜んでいる。  金本さんは「健康は食生活から」と、市食生活改善推進員となってもう10年以上のベテラン。 「自分なりに勉強した結果を知りたい」と、料理コンクールには積極的に応募してきた。  同コンクールには今回も例年規模の434点の応募があり、書類審査で20点に絞る難関の実演審 査に残った。  金本さんの出品名は「サーモンの乳ハッピーおこわ」。もち米を前日から牛乳に浸してからふかす。 残った牛乳を途中で全部入れて蒸す。サーモンは1口サイズにして、蒸し上がる5分前に載せ、ミツ バと一緒に蒸す。蒸したサーモンとミツバを一度出し、5ミリサイズのチーズを入れて混ぜる。でき たおこわの上にサーモンを載せ、その上にイクラを載せて出来上がり。  これまでの最高賞は優秀賞止まり。この日の発表では優秀賞までに名前が呼ばれず、残るは2つの 特別賞だけ。「もうだめ」とあきらめていたところに名前を呼ばれた。「本当にうれしかった」と笑 顔がこぼれた。  「見た目にきれいでおいしそうな盛り付けに苦労したが、審査の最後は味ですからね」と審査員の 高い評価に満足そう。「乳製品はカルシウム摂取のために料理によく使うが、やはりおいしくなけれ ばね。これからも元気で長生きの健康の素となる料理作りに励みたい」と意欲的だ。